保健師国家試験対策ノート〜感染症にかかわる保健師活動〜

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新型コロナ対応に翻弄される日々

感染症の領域は覚えることも多くて盛り沢山ですね。昨夜もう一度、参考書を読みました。
過去問も少しだけ確認しましたが、事例問題なども出題されていて「手抜きはできないな」という印象です。今回はメディックメディアの「保健師国家試験のためのレビューブック(2023)」とインターメディカルの「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版(2022)」を参照しながらノートをまとめていきます。

新型インフルエンザ等対策特別措置法とは

2012(平成24)年に制定され、2013(平成25)年に施行された法律。
政府は新型インフルエンザ等対策政府行動計画を定め、下記の計画に基づき対策を行っている。

  • 未発生期:事前準備の計画作成
  • 海外発生期:国内発生に備えた体制整備
  • 国内発生早期:流行ピークを遅らせる対策、感染拡大に備えた体制整備
  • 国内感染期:被害軽減、必要なライフライン事業活動を継続
  • 小康期:第二波に備えた評価、医療評価、社会経済活動の回復

緊急事態宣言とは:新型インフルエンザ等が国内発生し、全国的かつ急速なまん延により国民生活・国民経済に甚大な影響を及ぼし、その恐れがある事態が発生したと認めるときに出される宣言(政府対策本部長である内閣総理大臣が発令)。

緊急事態宣言が発令された場合:都道府県は住民に対し、期間と区域を定め、みだりに外出しないこと、基本的な感染対策の徹底を要請する。

特定区域における事態発生に関しては、まん延防止等重点措置が公示される。

予防接種とワクチン

生ワクチン:麻疹、風疹、結核(BCG)、水痘、ムンプス等、ロタウイルス(経口接種)
2020(令和2)年10月より、注射生ワクチン接種後に異なる注射生ワクチンを接種する場合のみ27日間以上の間隔をおくこととされ、その他には制限がなくなった。
妊娠中の生ワクチン接種は禁忌である。

不活性化ワクチン(狭義):百日咳、ポリオ(急性灰白髄炎)、日本脳炎、インフルエンザ、Hib感染症、肺炎球菌感染症、HPV感染症、A型肝炎、B型肝炎等

トキソイド:ジフテリア、破傷風

定期予防接種(A類疾病)とは

  • ロタウイルス感染症:生後6週〜
  • インフルエンザ菌b型(Hib)感染症:生後2ヶ月〜
  • 肺炎球菌感染症(小児):生後2ヶ月〜
  • B型肝炎:1歳に至るまで
  • ジフテリア/百日咳/破傷風/ポリオ(急性灰白髄炎):生後3ヶ月〜  2期は11〜13歳
  • 結核:1歳に至るまで
  • 麻疹/風疹:生後12〜24ヶ月  2期は5〜7歳
  • 水痘:生後12〜36ヶ月
  • 日本脳炎:生後6〜90ヶ月  2期は9〜13歳
  • ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症:小6〜高1相当の女子

定期予防接種(B類疾病)

  • インフルエンザ:基本65歳以上、毎年度1回
  • 肺炎球菌感染症(高齢者):基本65歳、1回

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防接種は、予防接種法の臨時予防接種の特例。(mRNAワクチン・ウイルスベクターワクチン使用)

新興感染症と再興感染症

新興感染症:中東呼吸器症候群(MERS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

再興感染症:結核、マラリア、黄熱、デング熱、炭疽、コレラ、ペスト等
〜日本では麻疹、結核、百日咳などが注目されている〜

おもな感染症と保健師活動

感染者対応の基本は標準予防策(スタンダードプリコーション)
血液・体液、分泌物、排泄物などは全て感染の危険があるとして手洗い、手袋、マスク、エプロン着用などの防護を行う。

HIV感染症・AIDS:5類感染症で全数把握疾患

後天性免疫不全症候群(AIDS)はヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染によって引き起こされる。
感染後は6〜8週で抗HIV抗体が陽性となる。
数ヶ月から10年ほど経過すると、発熱、リンパ節腫脹、体重減少などが生じる。
2020(令和2)年末現在で、HIV感染者22,489人、AIDS患者9,991人と報告されている。
2008(平成20)年をピークに横ばい傾向。
感染経路は性行為、汚染された血液を介した感染、母子感染など。
新規HIV感染者の約85%が性的接触であり、同性間での接触が約70%を占める。

性感染症(STD)

性器、口腔等による性行為によって感染する疾患の総称。
梅毒、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、淋病感染症。

若者世代への予防啓発においては、地域の中学校や高校の養護教諭と連携協力しながら健康教育を行う。

ウイルス性肝炎

B型肝炎:1986(昭和61)年に母子感染防止策としてB型肝炎の母親から生まれてきた子どもに対しワクチン接種が開始され、以降は激減している。
近年、欧米型のB型肝炎(ジェノタイプA)が性行為等により増加。
2016(平成28)年10月より定期接種(A類疾病)に追加されている。

C型肝炎:血液を介して感染し、多くはキャリアとなり慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行していく。以前は輸血による感染が問題だったが、入れ墨(タトゥー)等の針の使い回しや不衛生なピアスの処置などによっても感染の危険がある。

麻しん・風しん

麻しん:発熱、発疹、カタル症状(咳、鼻水等)を主症状とする急性の全身感染症。
麻疹ウイルスは空気(飛沫核)感染、飛沫感染、接触感染で伝播。感染力は極めて強く、免疫がないと100%発症。
肺炎・脳炎で死亡する場合もある。予防接種が大事。

風しん:飛沫感染で、成人では重症化することがある(脳炎や血小板減少性紫斑病など)。
妊娠20週頃までに感染すると、出生児が白内障や難聴、先天性心疾患を特徴とする先天性風しん症候群を発症する可能性がある。

1962(昭和37)年〜1978(昭和53)年度生まれの特に男性は、子どもの頃に定期接種の機会がなかったため、風しんの免疫を持たないものが多い。
国が「風しんに関する特定感染症予防指針」(2014年3月告示、2017年12月改正)を定め、予防接種に対する積極的な接種勧奨を行うとともに、妊娠を希望する女性とその家族への接種を勧奨し風しん排除を目指している。

食中毒⇨「食品衛生法」に基づき24時間以内に保健所長に届出

細菌性食中毒(6〜8月を中心に発生)

  • 黄色ブドウ球菌:弁当、にぎりめし(潜伏期間は1〜6時間)
  • ウェルシュ菌:カレー(6〜18時間)
  • サルモネラ属菌:鶏卵、生肉(6〜48時間)
  • ボツリヌス菌:いずし、缶詰(12〜36時間)
  • カンピロバクター:生肉、生乳(2〜7日)
  • 腸管出血性大腸菌:生肉(3〜5日)

ウイルス性食中毒(11〜3月を中心に発生)

  • ノロウイルス:カキ等の二枚貝(潜伏期間1〜2日)
    経口、接触、飛沫、塵埃感染する。
    悪心、嘔吐、下痢、腹痛、発熱等の急性胃腸炎。
    消毒には塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)を使用。
    嘔吐物等を処理する場合は手袋、ガウン、マスクを装着し完全に拭き取る。

保健師が行う集団食中毒に関する指導

  1. 感染症予防講習会を開催する。
  2. 調理者の健康管理、手洗い、調理器具の消毒方法を指導する。
  3. 発症者と未発症者の居室を可能な限り分けるよう指導する。
  4. 集団発生が疑われる場合は初発の時期を同定する。
  5. ゾーニングして立ち入り規制するよう指導する。
  6. 汚物・嘔吐物等の処理時には窓を開放(換気)し、防水手袋を用いて処理後は衛生的に手洗いするよう指導する。
  7. 連絡調整の窓口を一本化して対応する。
  8. 入所者等の健康チェックを行うよう指導する。
  9. 原因となる食品を摂取した者には検便を行うよう指導する。

【hokenCから】
一気にまとめようとするとボリュームに圧倒されますね。
「指導」という言葉が連発するとなんだか疲れてしまいます。そう感じるのは私 hokenC だけでしょうか?
私たちの日常には、さまざまな感染症が潜んでいることを実感する内容でもありました。一般的な知識として知っておく必要性があるものばかりです。
今回の内容は生活に直結した疾患が多いので、健康を保持するためには、コロナ対策の基本知識が役に立っているんだな〜と実感しました。
何よりも感染予防で大切なことは個々の免疫力の強化だと思います。夏バテを回避しながら過ごせるマイイベントがあると良いなと考えています。探してみます。

次回は、国試によく出題されている「結核対策における保健師活動」についてまとめていきたいと思います。

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