今回は母子保健関連の法律を中心にノートをまとめていきます。
メディックメディアの「保健師国家試験のためのレビューブック(2023)」と「公衆衛生がみえる(2022〜2023)」を参照しながら作成していきます。
母子保健の理念
母子保健は生涯を通じた健康の出発点である。
次代を担う子どもが健康に育つことを目指して、思春期から妊娠・出産・育児期を通じて母性・父性が適切に育まれ、健全な子育てが行えること、かつ子どもと親の健康が増進することを目的とする。
「性と生殖に関する健康/権利(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)」の概念を含む。
母子保健の関係法規
母子保健法:昭和40年(1965)年に、母性、乳幼児の健康の保持および増進を目的に制定
第5条(国・地方自治体の責務)、第10条(保健指導)、第11条(新生児の訪問指導)
第12条(1歳6か月児・3歳児の健康診査の義務)、第13条(妊産婦および乳幼児の健康診査)
第15条(妊娠の届出)、第16条(母子健康手帳の交付)、第17条(妊産婦の訪問指導等)
第17条の2(産後ケア事業:努力義務)、第18条(低体重児の届出の義務)
第19条(未熟児の訪問指導)、第20条(養育医療:未熟児養育医療)
第22条(母子健康包括支援センター:子育て世代包括支援センター)
- 平成9(1997)年より基本的な母子保健サービスの実施主体が都道府県(保健所)から市町村に移管された。
- 平成25(2013)年には未熟児訪問指導や養育医療の実施主体も市町村へ移管された。
- 新生児マススクリーニング、不妊専門相談などの専門サービスは都道府県(保健所)が実施主体である。
- 平成28(2016)年の一部改正を受け、児童虐待予防や早期発見について明確化された。
市町村は乳幼児健康診査などの施策を通じて、特定妊婦や要保護児童の把握に努めるうえで、母子保健施策と児童虐待防止対策の連携強化を図っている。 - 令和2(2020)年には、妊婦健康診査、乳幼児健康診査、予防接種などの電子化された情報が、転居前後の市町村間で引き継がれるようになった。電子化された情報を個人がマイナポータルで閲覧することも可能になった。
- 令和3(2021)年4月より産後ケア事業の実施は市町村の努力義務となった。
児童福祉法
第4条(定義:児童とは18歳未満のすべての者をいう)
(障害児:身体障害・知的障害・発達障害を含む精神障害・難病等の児童)
第6条の2の2(障害児通所支援:児童発達支援、放課後等デイサービス等)
第12条(児童相談所:都道府県の設置義務)
第19条(小児慢性特定疾病について:都道府県)
第20条(結核児童療養給付)
第21条の9(子育て支援事業:市町村)
第21条の10の5(要支援児童等の情報提供)
第25条(要保護児童の保護措置等:市町村、福祉事務所もしくは児童相談所に通告しなければならない。
児童委員を介しての通告でもよい)
第25条の2(要保護児童対策地域協議会)
第33条1項(児童の一時保護を行う:児童相談所長)
児童福祉施設とは:乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、助産施設、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童家庭支援センター、児童発達支援センター
児童相談所とは:児童福祉法に基づく児童福祉のための機関(全国で225ヶ所)
児童福祉司、児童心理司、医師、保健師、弁護士などの職員が配置されている。
児童相談所の主な業務:養護相談(49.2%)、障害相談(34.8%)
- 市町村への援助
- 専門的な知識・技術を必要とする者への対応
- 調査、医学的・心理学的・教育学的・社会学的・精神保健上の判定
- 児童の健康・発達に関する専門的な指導
- 児童の一時保護
- 児童福祉施設等への入所措置
- 児童の安全確保
- 里親に関する業務
- 養子縁組に関する相談・支援
成育基本法:平成30(2018)年に制定
「成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律」
- 成育過程にある者(出生〜大人になるまで)、妊産婦に対する医療
- 成育過程にある者等に対する保健(健康診査・健康診断・健康相談等)
- 教育および普及啓発
- 記録の収集等に関する体制の整備等
- 調査研究
母体保護法:1996(平成8)年に「優生保護法」を全面改正し制定された
母体の生命と健康の保護を目的とする法律
「不良な子孫の出生の防止」の項目は削除
第3条(不妊手術:本人および配偶者の同意が必要))、第14条(人工妊娠中絶:母体保護法指定医が本人および配偶者の同意を得て行う)、第25条(届出:不妊手術・人工妊娠中絶の結果は翌月10日までに都道府県知事に届けなければならない)
児童虐待防止法(児童虐待の防止等に関する法律):2000(平成12)年に制定された
第2条(児童虐待の定義):身体的虐待、保護の怠慢・拒否(ネグレクト)、心理的虐待、性的虐待
第5条(児童虐待の早期発見):児童福祉に業務上・職務上関係する者は早期発見に努めなければならない
第6条(児童虐待に係る通告):市町村、福祉事務所もしくは児童相談所へ通告
2020年度は20万件を超えた(心理的虐待が約6割を占め最多)
【hokenCから一言】
母子保健の領域は実務経験が最も長いはずだったのですが、知らない項目も含まれていることに驚きました。電子化された情報が転居前後の市町村間でやりとりができる点は、スピードを重視した支援が必要な親子にとっては、重要なシステムだと思いました。
移管先へのデータ送付はアナログの手法では多くの時間を要することもあり、子ども虐待の可能性がある事例では、手遅れになってしまう危険性が考えられます。
この頃、国試対策を通じて気づくこともあり、まだまだ勉強しなくてはならないことが多いなと実感します。
とりあえず今は学問的な内容を思い出しながらのノート作成。
こんなに端折っていいのかな〜(?)と少し不安ですが、秋以降に開始できるはずの国試過去問対策に向けて、ウオーミングアップをしています。
国試の問題集はクエスチョンバンク以外にも入手します。本日、最新の医学書院のものが届く予定です。
せっかく頑張って断捨離を決行したのに、書籍が少しずつ増えてきました。
でも大丈夫です。「本棚に入る量」と定量を決めているのでなんとかなると思います。
必要なものはデータ化されたものよりも紙ベースのものの方が調べやすいし、使いやすいという印象です。
次回はこのまま母子保健の領域を継続して勉強します。
もっと保健師活動に直結した内容をまとめていきたいと考えています。
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