保健師国家試験対策ノート〜母子保健における健康課題と支援〜

出題基準:

  • 妊婦健康診査
  • 切れ目ない妊産婦
  • 乳幼児への支援の展開
  • 妊娠・出産包括支援事業
  • 周産期のメンタルヘルス
  • 関係者・機関との連携・協働
  • 地域ケアシステムの構築
  • 共通の課題をもつ小集団への支援
  • 親育て・子育てにおけるエンパワメント

*今回からは厚生労働省医政局看護課(2018)から発表された「保健師国家試験出題基準」(小項目)をベースに、ノートを作成していきたいと思います。
当面は以下の参考書を読み進めながらまとめていきます。

【 文 献 】

  1. 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
  2. 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp  第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
  3. 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
  4. 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
  5. 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022

目次

健やか親子21と母子保健関連事業

平成13〜26(2001〜2014)年の「健やか親子21」の第1次期間の最終評価の主な結果

  • 改善:10歳代の性感染症罹患率の減少、妊娠11週以下での妊娠届の提出率の増加、両親の喫煙率の減少
  • 悪化:10歳代の自殺率の増加、極低出生体重児・低出生体重児の割合の増加

健やか親子21(第2次)の課題

  • 基盤課題A:切れ目ない妊産婦・乳幼児への保健対策
  • 基盤課題B:学童期・思春期から成人期に向けた保健対策(10代の自殺、肥満・痩身)
  • 基盤課題C:子どもの健やかな成長を見守り育む地域づくり
  • 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援
  • 重点課題②:妊娠期からの児童虐待防止対策(養育支援訪問事業)

中間評価(2019)で目標達成:積極的に育児をしている父親の割合が増加
(10代の自殺死亡率は変わらない、朝食を欠食する子どもの割合は増加)

少子化社会対策:1.57ショックを機に策定

エンゼルプラン(平成6年)、新エンゼルプラン(平成11年)
少子化社会対策基本法(平成15年)、次世代育成対策推進法(平成15年)
子ども・子育て応援プラン(平成17年)、子ども・子育てビジョン(平成22年)

平成27(2015)年度からは、子ども・子育て関連3法に基づく「子ども・子育て支援新制度」が施行された。

子ども・子育て支援新制度

社会保障・税一体改革の消費税の引き上げによる財源の一部を活用

平成24(2012)年:「子ども・子育て支援法」「認定こども園法一部改正」「子ども・子育て支援法及び認定子ども園法の一部改正法の施行に伴う関係法律の整備法」の子ども・子育て関連3法が成立  *平成27(2015)年から施行

市町村は「子ども・子育て支援法」に基づき、5年を1期とする「市町村子ども・子育て支援事業計画」を定めることになっている。

地域子ども・子育て支援事業とは:

  1. 利用者支援事業
  2. 延長保育事業
  3. 実費徴収に係る補足給付を行う事業
  4. 多様な事業者の参入促進・能力活用事業
  5. 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)
  6. 子育て短期支援事業(ショートステイ・トワイライトステイ)
  7. 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)
  8. 養育支援訪問事業等(要保護児童対策地域協議会の機能強化)
  9. 地域子育て支援拠点事業(一般型・連携型)
  10. 一時預かり事業
  11. 病児保育事業
  12. 子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)
  13. 妊婦健康診査

1〜4までは「子ども・子育て支援法」が根拠となり、5〜12は「児童福祉法」が根拠法令
13は母子保健法によるもの

母子保健推進員:住民と行政のパイプ役

市町村長から委嘱され、母子保健の推進・充実を図る委員型の住民組織
(地域の看護職または母子保健相当の経験あり)

乳児家庭全戸訪問事業で虐待や育児環境の問題等が疑われる家庭を把握した場合は、地域の保健師へとつなぐ

小児対象の公費負担医療制度

  1. 未熟児養育医療(養育医療):母子保健法(実施主体は市町村)
    1歳未満が対象、出生時体重が2,000g以下、生活力が特に薄弱で入院が必要な乳児
  2. 自立支援医療(育成医療):障害者総合支援法(実施主体は市町村)
    18歳未満、身体障害があるまたは障害児となるおそれがあり、治療効果が期待できる児童
    *口唇口蓋裂の形成術、先天性股関節脱臼の関節形成術、腎不全の人工透析療法、後天性心疾患のペースメーカー埋め込み術などがある
  3. 結核児童療育給付:児童福祉法(実施主体は都道府県・指定都市・中核市)
    骨関節結核その他の結核に罹患し、長期の入院治療が必要な児童
  4. 小児慢性特定疾病医療助成制度:児童福祉法(実施主体は都道府県・指定都市・中核市)
    18歳未満(20歳未満まで延長可)、小児慢性特定疾病に罹患している児童
    *ファローの四徴症、急性白血病、成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症などがある

子育て世代包括支援センター(法的には母子健康包括支援センター)

母子保健法の改正(2016年)により母子保健施策と子育て支援施策を一体的に提供するセンターとして設置
*保健師を1名以上配置すること

  • 妊産婦・乳幼児等の実態を把握する
  • 妊娠・出産・子育てに関する相談に応じ必要な情報提供・助言・保健指導を行う
  • 支援プランを策定する
  • 関係機関との連絡調整を行う

妊娠・出産包括支援事業:市町村が実施主体となり切れ目のない支援を行う

【産前・産後サポート事業】妊娠初期から産後1年頃まで
相談支援、仲間づくりの促進(交流支援)を行い、妊産婦とその家族の孤立感の軽減をはかる。
多胎、特定妊婦、障害児を抱える妊産婦等で社会的支援が必要な者も対象
母子保健推進員、主任児童委員、子育て経験者、保健師、助産師、看護師等

アウトリーチ型、デイサービス型がある

【産後ケア事業】出産後1年
母親の身体的回復と心理的安定を促進、セルフケア能力を育み、母子の愛着形成を促す。
助産師・保健師・看護師を1人以上配置(産後4ヶ月までは助産師が中心)

ショートステイ型、デイサービス型、アウトリーチ型がある

妊娠の届出:速やかに市町村長に届けなければならない(母子保健法15条)

届出事項:届出年月日、氏名・年齢・個人番号・職業、居住地、妊娠月数、診断を受けた医師等の氏名
性病・結核に関する健康診断の有無
医師の診断書は不要

妊婦の93.5%が満11週以内に届出を行っている

母子健康手帳:妊娠・出産・育児に関する健康記録

必須記載事項(全国一律で、妊娠中の経過、乳幼児期の健康診査の記録、予防接種の記録、乳幼児身体発育曲線)

任意記載事項(自治体独自の制度を記載することもできる、日常生活・育児上の注意、栄養摂取方法、予防接種に関する情報)

妊婦健康診査:市町村は、必要に応じて妊産婦に対して健康診査を行う

妊婦1人につき14回程度の妊婦健康診査の費用を負担する(市町村)
情報は電子記録による一元管理を行うため、医療機関に対して結果の提供を求めるよう努める

妊娠初期〜23週:4週間に1回

血液型検査、血算、血糖、B型肝炎抗原、C型肝炎抗体、HIV抗体、梅毒血清反応、風疹ウイルス抗体、子宮頸がん検診、超音波、性器クラミジア検査(妊娠30週までに)等

妊娠24〜35週:2週間に1回

期間内に1回 血液検査(血算・血糖)、B群溶血性レンサ球菌検査、超音波検査

妊娠36週〜出産まで:1週間に1回

期間内に1回 血液検査(血算)、超音波検査

*問診・診察、検査計測(子宮底長・腹囲・血圧・浮腫・尿検査・体重等)、保健指導は毎回

【hokenCから一言】
今回の内容は実務経験と直結する内容が多く、勉強しノートを作成しているというよりもむしろ、アルバムの整理をしている感覚に近い状態でした。
ところどころで、かわいい赤ちゃんとお母さん方の姿が思い出され浮かんできました。
文字にしてしまうと箇条書きでなんだか味気ないものになってしまいますが、保健師は法的根拠を背景に持ちながらも、住民の皆さんと心通わせ活動できる職業だと思います。
国家試験に関しては、箇条書きの理解では太刀打ちできないものも多いように感じます。
実習や日常生活で出会った人々の姿が重なってくると、受験勉強もだんだん面白くなってくるのではないでしょうか。

次回については、このまま母子保健の領域を続けて勉強していきます。
スピードアップのために重要な部分をカットしてしまうかもしれませんが、これから重ね重ねの学習で挽回できると信じています。大丈夫だと思います。

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