出題基準:
- 乳幼児の成長・発達の評価
- 乳幼児健康診査における課題の早期発見とフォローアップ
- 基本的生活習慣の確立と保健指導
- 疾病予防と予防接種
- 子どもの心の診察ネットワーク事業
- 事故防止・リスクアセスメント
【 文 献 】
- 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
- 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
- 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
- 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
- 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
*今回は文献(1)を主に参照しながら、ノート作成しています*
子どもの健康課題と支援
新生児スクリーニング:すべての新生児が対象
早期に診断・治療を行い、重大な障害を防ぐことができる検査
(先天性代謝異常症、先天性甲状腺機能低下症等)
平成26(2014)4月〜 タンデムマス法を導入
新生児聴覚スクリーニング検査を実施(日齢3日以内)
乳幼児の発達過程
発達ポイント(主な乳幼児健康診査の時期)
- 1ヶ月:裸で手足をよく動かす、音に反応する、顔を見つめる
- 3〜4ヶ月:体重が出生時の2倍以上、首がすわる、追視、あやすと笑う
- 6〜7ヶ月:寝返りをする、お座りをする、手を出して物をつかむ、音の方に顔を動かす、人見知りをする
- 9〜10ヶ月:ハイハイ・つかまり立ちをする、小さなものをつまむ、乳歯が生えてくる
- 1歳6ヶ月:ひとりで歩く、コップで水を飲む、スプーンで食べようとする、積み木を2〜3個つむことができる、意味のある言葉を2〜3語話す、簡単な指示に従う、離乳食完了
- 3歳:自分の名前を言う、簡単な文章を話す、指示に従う、大小比較・色の弁別ができる、箸を持って食べる、手を洗う、ままごと・ごっこ遊びをする、階段をひとりで登る、衣服の着脱をひとりでしたがる
1日の体重増加量の目安
- 0〜3ヶ月:25〜30g
- 3〜6ヶ月:20〜25g
- 6〜9ヶ月:15〜20g
- 9〜12ヶ月:7〜10g
乳幼児の成長・発達評価
体重や身長が成長曲線上の3〜97パーセンタイルの範囲を超えている場合は経過観察または医療機関の紹介を検討する。
カウプ指数 = 体重(kg) ÷ 身長(m)2
指数 判定(おおむね15〜18)
3ヵ月~1歳未満 16~18未満
1歳~1歳6ケ月未満 15.5~17.5未満
1歳6ケ月~3歳未満 15~17未満
3歳~5歳まで 14.5~16.5未満
新生児・乳児訪問指導
新生児の訪問指導は、市町村長が育児上必要と認めるときに保健師などに実施させる。
新生児期を過ぎた後も、訪問指導を継続することができる。
訪問指導の目的
- 発育・発達を評価する
- 保護者が自信をもって子育てできるよう支援する
- 家庭環境や家族関係をとらえ、家庭内の協力関係を整える
- 周囲からのサポートや社会資源を活用できるよう支援する
- 支援を継続できるような関係を形成する
新生児の特徴と指導
- 体重が生理的体重減少の最小値から計算して1日25〜30g増加
- 発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)の予防のためオムツの当て方や抱き方を確認する
- 脂漏性湿疹や母乳性黄疸が生じることがある
- 光に反応して注視がそれることが多い(視線が合わないことがある)
- モロー反射
- 授乳は欲しがるときに与える(3時間おきに1日8回程度以上)
- 母乳は片側15分程度
- 母親に水分を十分取るように指導する
- 溢乳は生理的現象(噴水状の嘔吐が頻回に見られる場合は受診を勧める)
- 排便は1日3〜5回程度、排尿は10回前後
- 生後1ヶ月程度は昼夜の区別はない
- 不必要な外出は避ける(免疫が十分確立していないため)
体重増加量が少ない場合は、授乳時間や回数・間隔等を確認する。
授乳時間が30分以上かかる、授乳間隔が短い、排尿・排便回数が少ない等がみられる場合は、授乳量不足の可能性がある。
乳幼児健康診査:実施主体は市町村(母子保健法)
1歳6ヶ月児健康診査と3歳児健康診査は市町村の実施が義務づけられている。
1歳6ヶ月児健康診査・3歳児健康診査の検査内容
身体発育状況、疾病異常(脊柱、胸郭、皮膚、歯、口腔、その他)、栄養状態、四肢運動障害、精神発達状況、言語障害、予防接種の実施状況、育児上の問題事項
*3歳児健康診査では、眼と耳鼻咽頭の疾病異常も追加されている
健康診査では保健師による問診、医師・歯科医師の診察、保健師・管理栄養士・歯科衛生士などによる個別相談や集団指導がある
乳幼児健康診査の意義・役割
- 子どもの疾病や障害の早期発見、早期対応
- 育児不安・虐待リスクの早期発見、早期対応
- 保護者と支援者の出会いの場づくり
- 保護者同士の仲間づくり
- 多職種連携による切れ目のない支援の提供
- 問診や個別相談では家族状況も把握する
- 集団指導では、保護者同士の交流や情報交換の場として活用できる
- 虐待を発見する場にもなる(健康診査未受診など気になる兆候に注意)
- 発達の遅れがみられる場合は、フォローアップを行う(心理職による心理相談や、経過観察のための電話相談や家庭訪問、医療機関の紹介等を行う)
- 心理相談では発育・発達の心配事に対する相談に応じ、発達検査(行動・社会性の評価)を行うとともに、日常的な関わり方について助言する
乳幼児健康診査の問診内容
- 3〜4ヶ月児
首はすわりましたか、あやすとよく笑いますか、見えない方向から声をかけると見ようとしますか、子育てに不安や困難を感じることはありますか・・・あやしても笑わない時は、知的障害や発達障害の可能性がある
抱いた時の反り返りの所見は、運動・知的発達遅滞、脳性麻痺の可能性がある
股関節開排制限(股関節を開き床からの角度が20°以上ある場合)は、大腿皮膚溝または鼠径皮膚溝の非対称を確認する - 1歳6ヶ月児
ひとり歩きしますか、ママ・ブーブーなど意味のある言葉をいくつ話しますか、後ろから名前を読んだ時ふりむきますか、自分でコップを持って水を飲めますか・・・有意語の発語や絵本の指差しがみられず、聴力に異常がない場合には、精神発達遅滞や自閉スペクトラム症などの可能性を考慮し、経過観察を行う。
遅れが続けば療育機関や医療機関を紹介する。 - 3歳児
自分の名前が言えますか、手を使わずにひとりで階段をのぼれますか、クレヨンなどで丸(円)を描きますか、衣類の着脱をひとりでしたがりますか、ごっこ遊びはしますか、遊び友だちはいますか・・・
離乳食:乳汁から幼児食に移行する過程
離乳開始は5〜6ヶ月頃で、離乳完了は12〜18ヶ月頃が目安
乳汁だけでは栄養が不足する(鉄・ビタミンD等)
- 生後5〜6ヶ月頃:1日1回(なめらかにすりつぶして)
- 7〜8ヶ月頃:1日2回食(舌でつぶせる固さ)
- 9〜11ヶ月頃:1日3回食(歯ぐきでつぶせる固さ)
- 12〜18ヶ月頃:1日3回(歯ぐきで噛める固さ)(自分で食べる楽しみを増やす)
乳幼児のリスクアセスメント
不慮の事故による死亡状況(令和元年)
0歳:窒息(78.2%)、交通事故(10.3%)、溺死および溺水(3.8%)、その他
1〜4歳:交通事故(37.5%)、窒息(31.9%)、溺死および溺水(19.4%)、転倒・転落・墜落(4.2%)、その他
*子どもの目線に合わせて育児環境を整備することが重要
災害への備えとして
- 母子健康手帳を常時携帯することが望ましい
- 食料品は最低3日分を備蓄する
- 非常用の持ち出し品(バックに入れて)には、粉ミルク、哺乳瓶、市販の離乳食、おむつ、おもちゃ(最低限)等も年齢に合わせて準備しておく
【hokenCから一言】
数日間続く猛暑のせいで外出すると体力が消耗する感じがしますね。
本日は早朝の散歩(gomaちゃんと)に加え、車を走らせて公園まで出向き、追加の散歩を済ませてきました。ここ数日はアスファルトが鉄板のようになっているため、夕方のお散歩に連れ出してやれません。犬も昼寝ばかりしています。これでは運動不足が心配です。
食料と日用品の買い物は午前中に済ませてきました。今日は大型スーパーへ行ってきたのですが、小さなお子さんを見ることはなく、比較的高齢の方々ばかりが来店されていました。
乳幼児や小学生はどのようにしてこの夏を過ごしているのでしょうか?
室内でも楽しめる遊びがあると良いのですが、赤ちゃんとお母さんだけの時間が長くなると、ちょっと辛くなってきますよね。
子育て支援センターなどの施設もコロナのせいで入場制限を設けているのではないかと思います。
夏はまだまだ続きますが、hokenCも室内でできることを模索しながら過ごしていきます。
次回も母子保健の続きを学習していきます。
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