疫学を学んでみたら・・・その1「疫学の概念」

疫学のキーワード:保健師国家試験出題基準から

疫学の定義と分類、記述疫学と分析疫学、曝露と疾病発生、危険因子、診断基準、因果関係、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針、有病率、累積罹患率、致命率、相対頻度、罹患率、死亡率、罹患率比、死亡率比、リスク比、オッズ比、寄与危険割合、人口寄与危険、母集団と対象集団、標本抽出、無作為抽出、生態学的研究、横断研究、コホート研究、症例対照研究、介入研究、偶然誤差と精度、系統誤差と妥当性、選択のバイアス、情報のバイアス、交絡因子、無作為化割付、マッチング、層化、年齢調整、スクリーニング、有効性の科学的根拠、信頼性の確保、敏感度と特異度、陽性反応的中度、疾病登録の意義、生活習慣の疫学(栄養・食生活、活動・運動、休息・睡眠、飲酒、喫煙、歯・口腔)、主な疾患の疫学(母性関連疾患、小児疾患、がん、心血管疾患、脳血管疾患、糖尿病、難病、精神疾患、感染症、事故、環境要因による疾患)、エビデンスに基づく公衆衛生看護に関連する疫学(社会・政策・臨床)、健康の社会的決定要因、健康格差、治療効果の評価、システマティックレビュー、メタアナリシス

疫学のテキストが昨日、届きました。
今、車の後部座席に乗っている感じです。
早速、インデックスを貼ってザクッと中身を確認しました。
購入したテキストは第1章から第14章までの構成で、「疫学」と「保健統計」が網羅できるような形になっています。初心者マークを貼っているような私でも、諦めなければ一通り学べる内容だと感じました。
今は細かなところは割愛して、基本的な用語(キーワード)の理解に努めたいと考えています。また各種データについては、「国民衛生の動向(最新版)」が届いてから直近の数値を確認していく予定です。
当面は、この「place5 みんなの自習室」のところでノート作成に励みます。
今は自力で運転ができる段階ではありませんが、早く後部座席から運転席へと移動できるようになりたいです。

今日は小型犬gomaちゃん、3歳のお誕生日です。
人間であれば自我が芽生えて、より一層人間らしさが増す年齢です。
でもまだまだ幼さが残っていて、可愛いい仕草や表情に満ちあふれています。
hokenC(=新任の保健師?)も、初学者に戻って両科目の魅力を再発見したいと思います。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、以下のテキストを参照しながら学習していきたいと思います。

〈文 献〉

車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016

目次

第1章 疫学の概念

疫学の定義

疫学は、ある特定の集団で観察される健康に関連した状態またはイベント(事象)の分布とそれらの規定因子を研究する学問であり、かつ健康問題を制御するために、研究結果を応用する学問である(国際疫学会編集の疫学辞典 第5版から)

  1. study(研究)
    サーベーランス、観察、仮説の樹立と、その検証、分析的研究、そして実験的研究がある。
  2. distribution(分布)
    時、場所、患者の特性による分析結果を指す。
  3. determinants(規定因子)
    健康に影響を与える、すべての物理的、生物学的、社会的、文化的、そして行動科学的な因子。
  4. 健康に関連した状態とevents(事象)
    病気、死因以外に喫煙などの行動、予防方策に対する反応、公共医療サービスの供給と利用。
  5. population(集団)
    特定の集団とは、正確に人数が数えられているなど、同定可能な特性をもった集団。
  6. application(応用)
    健康を増進させ、まもり、回復させるためのもので、疫学の目的を明確にすること。

疫学における調査方法

  1. 因果関係を調べる
  2. 経過を観察する
  3. 特定集団の健康状態を記述する
  4. 介入の結果をみる

曝露・危険因子・防御因子(予防因子)

曝露とは、疾病が発症する前に、ある特定の要因にさらされること
環境要因(生活習慣、家族構成、教育、居住地域、労働環境、環境汚染等)
宿主要因(性別、年齢、性格、体質、既往歴等)

  • 危険因子とは
    「それに曝露した集団は非曝露の集団に比べて罹患や死亡の確率が上昇するような因子」
  • 防御因子(予防因子)とは
    「罹患したりそれらで死亡したりする確率を、そうでない集団に比べて低下させる因子」
  • 危険因子、防御因子(予防因子)というとき、必ずしも直接原因を指していない。
    間接原因の場合もある。
    例:飲用水に利用されていた共同井戸は実はコレラ菌で汚染されていた(ジョン・スノウ)

診断基準:均一性の確保と比較性の担保が目的

診断の妥当性を考えるとき注意すべきことは、見逃さず(偽陰性)、拾い過ぎず(偽陽性)、対象疾病をどの程度確実に把握できているかを知っておくこと。
スクリーニング理論をもとに検査項目の診断能力を見極めておかなければならない。

因果関係の判断条件

ある要因が作用して、それが原因で、ある結果を発生した場合、要因すなわち原因と結果の間に因果関係がある。

  1. 関連の一致性:同じ結果が反復して普遍的に得られること
  2. 関連の強固性:相対危険度(リスク比)やオッズ比等があること
  3. 関連の特異性:ひとつひとつの曝露と結果に特異な関連性があること
  4. 関連の時間性:必須の条件
  5. 関連の整合性:事実と矛盾がないこと

コッホの3原則とは

  1. その微生物が発見されるのは常に同じ疾病であること
  2. その微生物は他の疾患で見いだされないこと
  3. 患者から分離され培養された微生物は感受性動物への接種で同一の疾病を起こしうること

必要条件と十分条件

必要条件とは必ず特定の要因に曝露しているという意味で、十分条件とは、特定の要因に曝露すると必ず疾病が起こるという意味。ほとんどの場合は十分条件を成立させることは難しい。

ヘルシンキ宣言:1964年の世界医師会総会で宣言
「人間を対象とする医学研究の倫理的原則」

第二次世界大戦中のナチスによる人体実験を弾劾したニュールンベルグ裁判の判決が背景にある。

インフォームドコンセント(IC)を明確にした宣言

人を対象とする医学系研究を対象とする倫理指針

2014(平成26)年12月の大幅改定で 文部科学省と厚生労働省が合同で通達

  1. 社会的および学術的な意義を有する研究の実施
  2. 研究分野の特性に応じた科学的合理性の確保
  3. 研究対象者への負担ならびに予測されるリスクおよび利益の総合的評価
  4. 独立かつ公正な立場に立った倫理審査委員会による審査
  5. 事前の充分な説明および研究対象者の自由意思による同意
  6. 社会的に弱い立場にある者への特別な配慮
  7. 個人情報等の保護
  8. 研究の質および透明性の確保    (以上が指針の基本方針)

インフォームドコンセント(IC)では、文書、口頭と記録作成を定めている。
ICとは別にインフォームドアセントの所得を定めた項がある。
「小児や認知機能の低下等でICを与える能力を欠く対象者が、その理解力に応じたわかりやすい言葉で研究内容について説明を受けて、研究の参加や継続について賛意を表明すること」
アセントの取得はおおむね7歳以上、文書アセントはおおむね中学生以上。

【 文 献 】

  1. 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
  2. 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp  第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
  3. 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
  4. 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
  5. 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
  6. 車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016

*今回は、文献(1)と(6)を参照し、ノートを作成しました。

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