疫学を学んでみたら・・・その2「疾病頻度と曝露効果の指標」

疫学のキーワード:保健師国家試験出題基準から

疫学の定義と分類、記述疫学と分析疫学、曝露と疾病発生、危険因子、診断基準、因果関係、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針、有病率、累積罹患率、致命率、相対頻度、罹患率、死亡率、罹患率比、死亡率比、リスク比、オッズ比、寄与危険割合、人口寄与危険、母集団と対象集団、標本抽出、無作為抽出、生態学的研究、横断研究、コホート研究、症例対照研究、介入研究、偶然誤差と精度、系統誤差と妥当性、選択のバイアス、情報のバイアス、交絡因子、無作為化割付、マッチング、層化、年齢調整、スクリーニング、有効性の科学的根拠、信頼性の確保、敏感度と特異度、陽性反応的中度、疾病登録の意義、生活習慣の疫学(栄養・食生活、活動・運動、休息・睡眠、飲酒、喫煙、歯・口腔)、主な疾患の疫学(母性関連疾患、小児疾患、がん、心血管疾患、脳血管疾患、糖尿病、難病、精神疾患、感染症、事故、環境要因による疾患)、エビデンスに基づく公衆衛生看護に関連する疫学(社会・政策・臨床)、健康の社会的決定要因、健康格差、治療効果の評価、システマティックレビュー、メタアナリシス

〈文 献〉本文献を参照しながらノート作成をしていきます。
車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016

目次

第2章 疾病頻度の指標

有病割合

測定したい任意のある一時点における、ある集団内で注目している疾病を保有している人の割合

有病割合(P)=集団内での注目する疾病保有者の人数(D)/ある一時点における対象集団の人数(N)=D/N

横断研究実施時点という形、医療ニーズの大きさの指標として重要

*有病率=ある一時点における有病者数/ある一時点における観察集団の人数

罹患率

罹患率(I)=調査期間中の新規罹患数(D)/調査期間中のリスク保有者の人年の合計(PY)=D/PY

それぞれの人年を計算し、合計したものが分母(P Y)
罹患率には時間の単位が必須、それがなければ意味をなさない

*罹患率=一定期間内に新たに発生した患者数/危険曝露人口一人ひとりの観察期間(健康な状態でいる期間)の総和(人年)

死亡率

死亡率(I)=調査期間中の死亡数(D)/調査期間中のリスク保有者の人年の合計(PY)=D/PY

*死亡率=一定期間内での死亡者数/観察集団の人数

リスク

個人を想定している場合には注目している事象がその個人に発生する確率

累積罹患率

累積罹患率(CI)=一定期間内の発生人数(D)/調査開始時における対象集団の人数(N)=D/N

値の範囲は0以上1以下
閉じられた集団(閉鎖コホート)であること、競合リスクがないことが前提

*累積罹患率=一定期間内に新たに発生した患者数/観察開始時点での危険曝露人口の人数

致命率

致命率(F)=一定期間中に死亡した罹患者数(M)/ある疾病に罹患した人数(D)=M/D

*致命率=一定期間内でのある疾病による死亡者数/一定期間内でのある疾病の罹患者数

有病割合と罹患率の関係

有病割合(P)は、罹患率(I)✖️ 平均有病期間(L)にほぼ等しい
糖尿病などの生活習慣病の場合のように致命率が低い疾患では、有病期間は長くなるので、有病割合は高くなる。

罹患率と累積罹患率の関係

累積罹患率と罹患率(死亡率)の関係では、累積罹患率が0.2程度までで、罹患率が調査期間を通じて一定であると仮定した場合、累積罹患率と罹患率との間に、以下の式が成立する。

累積罹患率(CI)=罹患率または死亡率(I)✖️ 観察期間(T)

第3章 曝露効果の指標

相対危険

リスクや罹患率の比を用いて仮説因子への曝露効果を表現する疫学指標
1より大きい場合は曝露した仮説因子が疾病発生の危険因子であることを、1より小さい場合は防御因子であることを意味する。

累積罹患率比

累積罹患率比(CIR)=暴露群の累積罹患率/非曝露群の累積罹患率

罹患率比

罹患率比(IRR)=曝露群の罹患率/非曝露群の罹患率

オッズ比

オッズとは、ある事象が起こる確率(P)の起こらない確率(1ーP)に対する比をいう
P/(1ーP)のこと

症例対照研究では

  • a ・・曝露あり症例群
  • b・・曝露なし症例群
  • c・・曝露あり対照群
  • d・・曝露なし対照群

オッズ比(OR)=症例群のオッズ(a/ b)/ 対照群のオッズ(c /d)

ハザード比(HR)

コホート研究や無作為化比較試験などでは、疾病や罹患や死亡といった事象発生までの経過時間にも注目して、仮説因子の結果への効果を分析すること。

例えば2つの群の生命曲線の違いを示す場合、違いをもたらす仮説因子の効果はコックスの比例ハザードモデルで得られるハザード比で評価する。

寄与危険と寄与危険割合

寄与危険とは、曝露群と非曝露群のリスクや罹患率(死亡率)の差である。

寄与危険割合とは、寄与危険が曝露群のリスクや罹患率に占める割合である。

曝露群の罹患率・・a/  年
非曝露群の罹患率・・b/年 とすると

寄与危険=(aーb)/ 年
寄与危険割合=(aーb)/ a=1ーb/ a=1−1/RR=(RRー1)/RR
RR(相対危険)=a /b

人口寄与危険

曝露者と非曝露者がさまざまな割合で構成される一般人口のリスクや死亡率と、人口全員が非曝露者であったと仮定した場合のリスクや死亡率との差を求めることによって、当該曝露集団における曝露に起因するリスクや死亡率の上昇がどの程度かを表す指標である。

人口寄与危険=(人口全体の死亡率)ー(人口全員が非曝露群であった場合)

人口寄与危険割合

人口全体のリスクや死亡率のうち人口寄与危険が占める割合

人口寄与危険割合=人口寄与危険/ 人口全体の死亡率

 

【 文 献 】

  1. 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
  2. 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp  第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
  3. 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
  4. 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
  5. 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
  6. 車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016

*今回は、文献(1)と(6)を参照し、ノートを作成しました。

【hokenCから一言】

今日は、朝から予約なしの美容室に行ってから、郵便局・銀行・スーパーに出向き用事を済ませてきました。
午前中は1時間ほど激しい雨と雷の中、このノート作成をしました。
疫学については、PCでキーワードを打っていても学習にはならないな〜という感じです。
ひたすら手書きで計算し続け、紙のノートを汚すくらいの意気込みが必要だと思います。
今回の内容は、国試の過去問や練習問題を何度も何度も解き続ける方法がベストだと判断しました。
大きな宿題を残してはいますが、早めに領域の全体像を確認したいと思いますので、次の章へと進みます。
空き時間を見つけて計算問題を徐々に解いていきたいです。

雨がほとんど止んだようです。
滝のように降る雷雨は生命の危険を感じる瞬間ですね。この状態が長時間続くということは本当に大変な事象だと感じます。
車の運転を早めに済ませ命拾いしたような感覚です。

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