【hokenCから一言】
「学校保健」の領域は、2回シリーズでノート作成することにしました。
今回は1回目で、基本的なワードの理解を深めていきたいと思っています。
学校保健ついては法律や規則等の改正がなければ、出題基準に大きな変化はない項目かもしれません。しかし、ここ2〜3年で児童生徒の教育環境は激変していると思いますので、状況設定問題等で、受験者(保健師の卵)の考察力や応用力などが問われる場面があるかもしれないですね。
基本事項を押さえた上で、ケーススタディできる能力を身につけていけたら・・・と考えています。
今日は午前中のうちに学習を進めることができたので、久々に会った家族と外出・買い物などできるといいな〜と思っています。
出題基準キーワード:保健師国家試験「学校保健」から
学校保健の定義・目的、学校教育・特別支援教育の機能、養護教諭の役割・機能、社会的背景と学校保健、学校保健統計、学校保健・安全に関する法規・人材・組織活動、「チームとしての学校」、学校保健計画、安全管理校内救急体制、環境管理、学校環境衛生基準、学校給食、食育推進、幼児期・学童期・思春期・青年期、いじめ、暴力、不登校、喫煙、飲酒、薬物乱用、性感染症(STI)、自殺・自殺企図、思春期やせ症、神経性食欲不振症、パニック障害、急性ストレス障害(ASD )、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、児童虐待、特別な支援を必要とする子ども(視覚・聴覚・知的・運動障害、医療的ケア、発達障害、慢性疾患、アレルギー、ジェンダーアイデンティティに違和感がある子ども、若年妊娠)、学校保健情報の把握と活用、学校保健計画、保健室の機能・保健室経営計画、健康診断と事後措置、感染症の予防と拡大防止、健康相談、保健指導、学校管理下の事故・救急処置、保健学習、特別活動・道徳での健康教育、学校保健委員会、児童生徒保健委員会、地域の関係機関・ボランティアとの連携・協働
学校保健の基本・関係法規
- 日本の学校は、明治5(1872)年の学制発布により開始
- 文部科学省が所管する学校保健行政(学校保健、学校安全、学校体育、学校給食に大別)
- 教育基本法:昭和22年制定、平成18年12月改正
- 学校保健安全法:昭和33年制定、平成27年6月改正
*環境衛生、健康診断、健康相談、保健指導、感染症予防
第5条:学校保健計画(健康診断・環境衛生検査の計画)
第6条:学校環境衛生基準(換気、採光、照明、保温、清潔保持等)
第7条:保健室
*健康診断、健康相談、保健指導、救急処置等を行う
第8条:健康相談
第9条:保健指導
*養護教諭その他の職員は連携して、健康相談や健康観察により、児童生徒等の状況を把握。保護者へ必要な助言を行う。
第11条:就学時健康診断(就学4ヶ月前までに実施)
第13条:児童生徒等の健康診断
第15条:職員の健康診断
第19条:出席停止
*学校長は、感染症にかかっている、その疑いまたはおそれのある児童生徒等に対して、出席停止をさせることができる。
学校感染症の出席停止基準(学校保健安全法施行規則)
- 第1種:感染症法の1類感染症、結核を除く2類感染症(治癒するまで)
- 第2種:
インフルエンザ(発症後5日かつ解熱後2日)
麻しん(解熱後3日)
百日咳(咳の消失、または5日間の抗菌性物質製剤による治療終了)
流行性耳下腺炎(腫脹発現後5日)
風しん(発しん消失)
水痘(すべての発しんの痂皮化)
咽頭結膜熱(症状消退後2日)
結核、髄膜炎菌性髄膜炎(感染のおそれがないと認めるまで) - 第3種:腸管出血性大腸菌感染症、細菌性赤痢等
(感染のおそれがないと認めるまで)
第20条:臨時休業(学校・学級閉鎖)
*学校設置者は、感染症予防上必要なとき、臨時に学校の全部・一部の休業を行うことができる。
第23条:学校医・学校歯科医・学校薬剤師(学校三師)
第27条:学校安全計画
- 学校保健計画は養護教諭の協力のもと、保健主事が中心となって原案を作成し、学校保健委員会、職員会議を経て学校長が決定する。
- 学校安全計画は校長などの管理職のリーターシップのもと教職員全体で作成する。
- 学校保健委員会:運営は保健主事が行う
(メンバー:教職員、児童生徒代表、保護者代表、学校三師、地域の関係機関で構成) - 学校教育法:昭和22年制定、令和元年6月改正
学校とは幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校のこと
養護教諭、栄養教諭等の設置(27条)
「学校教育法施行規則」により保健主事の設置(45条)
学校保健にかかわる組織と人材
養護教諭:明治時代の学校看護婦としてトラコーマの洗眼・点眼を実施する学校医の助手として従事
小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校に配置義務がある
(幼稚園、高等学校にも置くことができる)
養護教諭免許を有した教育職員
(保健師は指定された単位を取得し、都道府県の教育委員会へ申請。2種免許を受けることができる)
- 保健管理:救急処置、健康診断(計画〜評価)、感染症予防等
- 保健教育:授業への参画、保健指導
(保健の授業は小学3年生から実施) - 健康相談
- 保健室経営(一時的な居場所としての役割もある)
- 保健組織活動
- 学校保健計画・学校安全計画策定への参画
保健主事:小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校に置くとされている(指導教諭、教諭または養護教諭)
- 学校保健と学校全体の活動に関する調整
- 学校保健計画の立案・作成
- 学校保健に関する組織活動の推進
- 保健に関する校内研修の企画
学校医
- 学校保健計画・学校安全計画立案への参与
- 必要に応じ、保健管理に関する専門的事項の指導
- 健康相談
- 保健指導
- 健康診断(定期・臨時・就学時)、職員の健康診断
- 疾病予防処置
- 感染症予防に関する指導・助言、食中毒予防処置
- 救急処置
- 学校の環境衛生の維持および改善の指導・助言
学校歯科医
学校医の1〜4と、5〜6のうち歯に関すること
学校薬剤師
学校医の1〜4、9に加え、環境衛生検査への従事
スクールカウンセラー:心理学的見地から
不登校やいじめ、児童虐待、災害時に伴う児童生徒・保護者の心のケアを実施
スクールソーシャルワーカー:福祉的見地から
不登校やいじめ、児童虐待、災害等の相談対応、地域資源へのつなぎを実施
保健管理:学校保健安全法では健康診断の実施について定めている
- 就学時健康診断:小学校入学予定者(市町村教育委員会が実施)就学4ヶ月前までに
栄養状態、脊柱・胸郭の疾病・異常の有無、四肢の状態、視力・聴力、眼の疾病・異常の有無、耳鼻咽喉疾患・皮膚疾患の有無、歯・口腔の疾病・異常の有無、その他の疾病等 - 定期健康診断:児童生徒等(学校が実施)毎学年6月30日までに
栄養状態、脊柱・胸郭の疾病・異常の有無、四肢の状態、視力・聴力、眼の疾病・異常の有無、耳鼻咽喉疾患・皮膚疾患の有無、歯・口腔の疾病・異常の有無
身長、体重、結核の有無、心臓の疾病・異常の有無、尿(起床後1回目の中間尿)
*21日以内に結果通知、健康診断票は卒後5年間の保存義務あり - 臨時健康診断:児童生徒等(学校が実施)
*感染症、食中毒、風水害等による感染症、結核、寄生虫の有無等 - 職員健康診断:学校職員(学校の設置者が実施)定期・臨時
身長、体重、腹囲、視力、聴力、結核の有無、血圧、尿、胃の疾患、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、心電図検査、その他
5年間の保存義務
環境管理:定期・臨時の環境衛生検査(学校薬剤師が実施)
学校環境衛生基準
- 教室換気:二酸化炭素1,500ppm以下
- 温度:17℃以上28℃以下、相対湿度:30%以上80%以下
- 浮遊粉じん:揮発性有機化合物(ホルムアルデヒド100μg/m3以下等)
- 照度:一般教室300ルクス以上、コンピューターを使用する教室500〜1,000ルクス
- まぶしさ
- 騒音:閉窓時50d B以下、開窓時55d B以下
- 飲料水:遊離残留塩素0.1mg/L以上、大腸菌の検出なし
- 水泳プール:遊離残留塩素0.4mg/L以上、大腸菌の検出なし
- 大掃除の実施
- 雨水の排水溝・排水の施設・設備の管理
- ネズミ、衛生害虫等の対策
- 黒板の色彩の管理
学校給食・食育
「学校給食法」は食育の推進を目的としており、学校給食の衛生管理基準・実施基準等が定められている。
衛生管理は教育委員会が行い、栄養教諭または学校給食調理員などが衛生管理責任者となる
食育とは:食育基本法によって推進
食育とは、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てること。
5年ごとに食育推進基本計画を作成(農林水産省)
都道府県や市町村は食育推進計画を策定
栄養教諭:学校給食を活用した食に関する実践的な指導を行う者
幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校に置くことができる。
栄養教諭制度は、平成17(2005)年4月より開始され、平成20年には全ての都道府県に栄養教諭が配置された。
【 文 献 】
- 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
- 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
- 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
- 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
- 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
*今回は文献(1)(3)を参照しながら、ノート作成しています*
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