保健師国家試験対策ノート〜産業保健 「健康の保持増進対策と健康課題」〜

【hokenCから一言】

産業保健の後半部分をまとめてみました。
キーボードを打っていると、忘却していた事柄が少しずつよみがえってきました。
8月は、第1回目の公認心理師国家試験のために「産業」の領域を学習していました。ストレスチェック制度などは必須項目であったかと思います。
この夏は今までにないピッチでノート作成をしています。
急いではいないですが、少し焦った感じになっているようです。
それは過去に、公私ともに忙しい夏を過ごしていたからではないでしょうか。
当時は台風や地震などの災害が度重なり、試験会場にたどり着けたのが奇跡のような状況でした。試験が実施されたキャンパス内の木々は何本も倒れ、災害の爪痕が残っていました。
自宅も少し破損していた箇所がありました。
国家試験は結果も大事ですが、まずは無事に会場へ辿り着くことができ、全科目解答できるということが最も大事なことだと思います。前回の国試(心理師)の時に痛感しました。
hokenCとしては今回、本物の国試にチャレンジするわけではありませんが、やり終えた後には何かが生まれ出るのではないかと思っています。
毎日、勉強ができることが幸せなことなのかもしれないですね。

出題基準キーワード:保健師国家試験「産業保健」から

産業保健の定義・目的・組織の機能、保健師・第一種衛生管理者の役割・機能、社会的背景、労働災害、業務上疾患、労働者の健康、非正規雇用・派遣労働・外国人労働者、中小規模事業場における産業保健、労働安全衛生に関する法規・行政・組織と人材、労働衛生管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)、労働衛生管理体制、安全衛生教育、労働安全衛生マネジメントシステム、リスクアセスメント、ストレスチェック制度、労災制度、労働者災害補償保険法、職業性疾病(化学物質・粉じん・石綿・物理的因子・作業様態・業務上の負傷)、作業関連疾患、生活習慣病、がん、心身症、メンタルヘルスの不調、過重労働、ハラスメント、妊娠・育児期にある労働者、障害者雇用、高齢者雇用、疾病がある労働者の両立支援、休職者、職場復帰支援、産業保健情報の把握と活用、産業保健計画、衛生委員会、職制・ラインを活用した産業保健活動、一般健康診断と事後措置、健康保健推進対策、特殊健康診断と事後措置、健康確保対策、トータル・ヘルス・プロモーションプラン(THP)、快適職場づくり、ワーク・ライフ・バランス、心の健康づくり計画、労働者の心の健康の保持増進のための指針、喫煙対策、健康保険組合との連携(データヘルス計画、コラボヘルス等)、地域・職域連携活動

 

事業場における労働者の健康保持増進のための指針

労働者の健康の保持増進のための措置は、事業者の努力義務(労働安全衛生法)
ポピュレーションアプローチの取り組み
健康増進無関心層への取り組み
労働者の高齢化を見据えた運動の習慣化

内容:運動指導、メンタルヘルスケア、栄養指導、口腔保健指導、保健指導等
*事業場外資源も活用

労働災害と業務上疾病

業務上疾病の発生状況は、新型コロナウイルス感染症の罹患を除くと、災害性腰痛が62.0%となっている(2020年)
労働災害による死亡者数は、802人で、休業4日以上の死傷者数は13万1,156人である。

石綿による肺がんと中皮腫の労災認定件数は、平成18(2006)年度の1,858件が最も多く、近年は約1,000件程度で横ばい。

精神障害による認定件数は608件で、近年は増加傾向にある。

職業性腰痛

重量物取り扱い作業、介護・看護作業など腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者は、6ヶ月以内ごとに1回、定期的に健康診断を実施する。

じん肺

粉じんが肺に沈着して生じた線維増殖性変化を主体とする疾病(珪肺や石綿肺)
石綿は「大気汚染防止法」に規定されている特定粉じん
*石綿は天然の繊維性ケイ酸塩鉱物

電離放射線の健康影響

電離放射線:電磁放射線(エックス線、ガンマ線等)や粒子放射線(α線、β線等)のこと
早期障害(数週以内の潜伏期間)と晩発障害(数ヶ月〜数十年の潜伏期間)がある
放射線業務従事者には被ばく限度が定められている。また特殊健康診断の実施が義務づけられている。

情報機器作業と健康:データ入力・検索・照合、文章・画像の作成・編集・修正・プログラミング、監視等

視機能の障害、頸肩腕症候群、不安感等

「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の内容

  • 照度は300ルクス以上
  • ディスプレイはおおむね40cm以上の視距離を確保
  • 画面の上端が目の高さとほほ同じか、やや下が望ましい
  • 背もたれがあり、深く腰かけて適切な高さに調節
  • 一連続作業は1時間以内とし、10〜15分の作業休止時間を設ける
  • 就業前後または就業中にストレッチや軽い運動を行う

職場のメンタルヘルスケア

労働者の心の健康の保持増進のための指針(メンタルヘルス指針):平成18(2006)年

  1. セルフケア:ストレスチェック等による気づき
  2. ラインによるケア:職場環境の把握・改善、労働者の自発的相談への上司の対応
  3. 事業場内産業保健スタッフ等によるケア:産業医のメンタルヘルス相談
  4. 事業場外資源によるケア:産業保健総合支援センター等のサービス

心の健康づくり計画を策定する際には、衛生委員会(もしくは安全衛生委員会)において調査・審議を行い、体制整備について話し合う

保健師の取り組み

  • 教育研修・情報提供
  • 職場環境の把握・改善
  • メンタルヘルス不調への気づき・対応
  • 職場復帰における支援
  • 健康調査の実施

*アサーショントレーニングの実施について
お互いを尊重しながら率直に自己表現できるようなコミュニケーションスキルを獲得することが目的

ストレスチェック制度:心理的な負担の程度を把握するための検査

労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)が目的
ストレスチェックの結果、高ストレスに選定され、医師による面接指導が必要と判断された労働者には通知を行い面接の案内をする。

仕事や職場生活で、強い不安やストレスになっていると感じる事柄がある労働者は54.2%
仕事の質・量が56.7%

ハラスメント対策

セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントがある。

「男女雇用機会均等法」「育児・介護休業法」「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)」において事業主が講ずべき措置が示されている。

対策として、管理職に対する研修の実施、相談窓口の設置、相談体制や対処法の周知等

過重労働:脳疾患や心臓疾患との関連が強い、過労死・過労自殺等

過重労働による健康障害防止のための総合対策

  • 時間外・休日労働時間等の削減:時間外労働を原則月45時間以下とする
  • 年次有給休暇の取得促進:年5日間の確実な取得(取得しやすい職場環境づくり)
  • 労働時間等の設定の改善:勤務間インターバル制度の導入
  • 労働者の健康管理に係る措置の徹底:メンタルヘルス対策・ストレスチェックの実施

職場復帰支援(リワーク支援)

  • うつ病などの精神疾患により休職した人を対象としたプログラム
  • 復帰支援は主治医の診断書が出た時点(=休職)と同時に始まる。
  • 保健師は休職者の状況や意向を産業医に伝え、上司や人事部などの会社側とも調整し復職を支援する。
  • 職場復帰の意思が示された場合には、復帰可能という判断が記された診断書の提出を求める。
  • 休職前と同じ職場への復帰が原則

ワーク・ライフ・バランス

ワーク・ライフ・バランス憲章:平成19(2007)年12月

  • 就労による経済的自立が可能な社会
  • 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
  • 多様な働き方・生き方が選択できる社会

地域・職域連携推進事業

  • 地域保健と職域保健の共通するサービスを共有し、より効果的で効率的な保健事業を展開するための事業
  • 地域・職域連携推進協議会を設置
  • 二次医療圏協議会:保健所、市町村、住民代表、地区組織、医師会、医療機関、事業所、労働基準監督署、商工会・商工会議所、健康保険組合、地域産業保健センター等
  • 都道府県協議会:都道府県、医師会、看護協会、保険者協議会、労働局、事業所代表、産業保健総合支援センター等

健康経営・コラボヘルス:健康保険組合との連携

  • 健康経営:経営者が健康管理を経営的視点から考え、健康づくりを実践
  • 生産性・創造性の向上(経営面の効果、医療費の削減等の利益)
  • データヘルス計画を担う健康保険組合と事業主が適切に連携するコラボヘルスが重要
  • コラボヘルス:健康保険組合等の保険者と事業主が積極的に連携し、従業員と家族の予防・健康づくりを効果的・効率的に実行すること

 

 

【 文 献 】

  1. 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
  2. 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp  第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
  3. 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
  4. 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
  5. 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022

*今回は文献(1)(3)を参照しながら、ノート作成しています*

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