【hokenCから一言】
朝から「産業保健(前半)」のノート作成を実施しました。
ボリュームがある領域だったので、かなり要約した内容にまとまっています。
国試では必ず一定量、産業に関わる問題が出題されていると思いますので、手抜きができないな〜と感じながら入力しました。
学習を進めていると、労働環境の変化や法律改正などにより、私が知らない項目もいくつかありました。
「保健師の勉強は一生ものだな〜」と再確認したところです。
次回で「産業保健(後半)」を終了します。
そろそろ「国民衛生の動向(最新版)」が届く頃なので、保健医療福祉行政論(残りの1科目)を、どのようにまとめていったらよいか再検討しています。行政論は国試のひとつの柱にもなっている科目と認識しているので、最新情報もふまえたまとめができるとよいなと考えています。
実は朝早くから本棚の整理をしていました。
保育関連の書籍がかなり残っていたので、再び読みたい・調べたい物だけを残して断捨離しました。例のごとく汚れた状態(付箋やラインマーカー)のものがほとんどだったので、車でリサイクルセンターへと運び込みました。
本棚も人間の脳も、パソコンも携帯電話も空き容量が必要です。
こうして時々hokenCは「新しいものを収める場所」を作っています。
出題基準キーワード:保健師国家試験「産業保健」から
産業保健の定義・目的・組織の機能、保健師・第一種衛生管理者の役割・機能、社会的背景、労働災害、業務上疾患、労働者の健康、非正規雇用・派遣労働・外国人労働者、中小規模事業場における産業保健、労働安全衛生に関する法規・行政・組織と人材、労働衛生管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)、労働衛生管理体制、安全衛生教育、労働安全衛生マネジメントシステム、リスクアセスメント、ストレスチェック制度、労災制度、労働者災害補償保険法、職業性疾病(化学物質・粉じん・石綿・物理的因子・作業様態・業務上の負傷)、作業関連疾患、生活習慣病、がん、心身症、メンタルヘルスの不調、過重労働、ハラスメント、妊娠・育児期にある労働者、障害者雇用、高齢者雇用、疾病がある労働者の両立支援、休職者、職場復帰支援、産業保健情報の把握と活用、産業保健計画、衛生委員会、職制・ラインを活用した産業保健活動、一般健康診断と事後措置、健康保健推進対策、特殊健康診断と事後措置、健康確保対策、トータル・ヘルス・プロモーションプラン(THP)、快適職場づくり、ワーク・ライフ・バランス、心の健康づくり計画、労働者の心の健康の保持増進のための指針、喫煙対策、健康保険組合との連携(データヘルス計画、コラボヘルス等)、地域・職域連携活動
産業保健の目的:ILO、WHO合同委員会による
- すべての労働者の身体的・精神的・社会的健康を最高度に維持・増進させること
- 作業条件に起因する疾病を予防すること
- 健康に不利な環境から労働者を保護すること
- 労働者の生理的・心理的特性に適応する作業環境に配置すること
労働基準法:昭和22年制定、令和2年3月改正
- 法定労働時間(原則40時間、1日8時間を超えて労働させてはならない) *32条
- 年少者の就業制限 *56〜63条
- 妊産婦等の就業制限 *64条の2〜68条
- 使用者による業務上の負傷・疾病における補償 *75〜88条
- 働き方改革関連法(2018)により、時間外労働の限度時間は原則45時間、年360時間と定められた。
労働基準法に基づく災害補償の例
- 療養補償(第75条):使用者は療養費を負担する
- 休業補償(第76条):使用者は平均賃金の6割の補償を行う
- 障害補償(第77条):使用者は障害の程度に応じた補償を行う
労働安全衛生法:昭和47年制定、令和元年6月改正
- 衛生管理者について *12条
- 産業医について *13条
- 衛生委員会について *18条
- 労働衛生の3管理(作業環境管理、作業管理、健康管理)*65〜66条の10
- 健康管理手帳の交付 *67条
- ストレスチェックの義務化 *66条の10 平成26年6月〜
- 事業場の受動喫煙防止の努力義務化 *68条の2
平成30(2018)年の労働安全衛生法改正により、長時間労働者に対する面接指導などが強化された。
事業者は時間外労働が月80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる労働者で、本人からの申し出がある場合、医師による面接指導を行わなければならない。
労災保険法:労働者災害補償保険法 昭和22年制定、令和2年6月改正
労働災害の認定は、労働基準監督署が行う
保険料は事業主が負担
高年齢者雇用安定法:高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 昭和46年5月制定、令和2年3月改正
- 事業者は従業員の定年を定める場合は、原則60歳を下回ることはできない
- 高年齢者雇用確保措置:65歳までの安定した雇用確保の義務
- 高年齢者就業確保措置:70歳までの安定した就業機会の確保の努力義務
労働者の出産・育児・介護にかかわる法律
労働基準法
- 産前6週間(多胎では14週間)、産後8週間(申請により6週間)の就業禁止 *65条
- 生後満1年に達しない児の育児時間の請求(1日2回少なくとも1回30分) *67条
- 妊産婦の時間外労働、休日労働、深夜業の制限 *66条
男女雇用機会均等法
- 雇用機会、昇進、昇格等について性差別を禁止 *5、6条
- 婚姻、妊娠、出産等を理由とした解雇の禁止 *9条
- セクシュアルハラスメント、妊娠・出産等に関するハラスメントに対する雇用管理上の措置 *11条。11条の3
- 妊娠中・出産後の保健指導または健康診査を受けるための時間の確保 *12条
- 主治医が記入した「母性健康管理指導事項連絡カード」の内容に応じて、事業主は措置を講じる。
育児・介護休業法
- 育児休業(1歳未満の子) *5条
- 子の看護休暇 *16条の2
- 介護休業(労働者の家族) *11条
- 育児・介護休業に関するハラスメントに対する雇用管理上の措置 *25条
- 令和3(2021)年の改正では、仕事と育児を両立できるよう、産後パパ育休制度(出生時育児休業制度)の創設や雇用環境整備、個別周知・意向確認の措置の義務化が行われた。令和4年4月から段階的に施行される予定。
労働安全衛生に関する行政機構:厚生労働省の直轄機関、都道府県労働局と労働基準監督署による
労働基準監督署
労働保険の認定、労働時間、賃金、労災防止、健康診断等の監督・指導を実施
産業保健活動総合支援事業:平成26(2014)年4月〜
地域産業保健事業、産業保健推進センター事業、メンタルヘルス対策支援事業を実施
- 産業保健総合支援センター
事業者や産業保健スタッフ等を対象に、専門的な相談への対応や研修等を行う
産業保健に関する情報提供
地域産業保健センターの運営 - 地域産業保健センター
労働者数50人未満の事業場を対象に、相談等への対応を行う
個別訪問指導(医師等による職場巡視)
総括安全衛生管理者:一定以上の規模の事業場で選任が義務づけられている
- 現場の安全や衛生に関する業務が円滑に実施されるよう、安全管理者・衛生管理者を指導
- 工場長や支店長が充てられる
衛生管理者:労働安全衛生法で規定されている国家資格
- 常時50人以上の労働者を使用する事業場において選任しなければならない。
- 少なくとも毎週1回、作業場を巡視し、設備、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに措置を講じなければならない。
- 保健師免許を持つ者は、申請により第一種衛生管理者の免許が取得できる。
産業保健師
- 業務に起因する健康障害の予防
- 労働者の心身両面の健康の保持増進のための支援
- 働きやすい職場環境づくり
- ワーク・ライフ・バランスの推進
- 必要に応じて職場巡視を行い、健康課題を見極め、対策の検討を行う。
産業医
- 常時労働者が50人以上の事業場では、産業医を選任し、健康管理を行わせなければならない。
- 常時1,000人以上の労働者、または常時500人以上の労働者を特定の業務に従事させている事業場では、専属の産業医をおかなければならない。
- 産業医は原則として少なくとも毎月1回、職場巡視をしなければならない。
衛生委員会・安全委員会・安全衛生委員会
衛生委員会:50人以上の事業場
健康の確保に必要なことを調査審議する
(総括安全衛生管理者等、衛生管理者、産業医、労働者の代表、作業環境測定士)
安全委員会:林業等で50人以上、電気業等で100人以上の事業場
安全の確保に必要なことを調査審議する
(総括安全衛生管理者等、安全管理者、労働者の代表)
安全衛生委員会:安全委員会と衛生委員会の両方の設置が必要な事業場
労働者の安全と健康の確保に必要なことを調査審議する
(総括安全衛生管理者等、安全管理者、衛生管理者、産業医、労働者〈安全・衛生〉の代表、作業環境測定士)
*衛生委員会(または安全衛生委員会)は、労働者の健康障害防止や健康の保持増進のための基本対策、労働災害の原因および再発防止などを調査・審議し、事業者に対して意見する。
労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS):事業場における安全衛生水準の向上が目的 自主的な安全衛生活動の仕組み
- 安全衛生方針の表明
- リスクアセスメント
- 安全衛生目標の設定
- 安全衛生計画の作成・実施・評価・改善
*定期的なシステム監査を行う
労働衛生の3管理(1〜3)/5管理(1〜5)
- 作業環境管理:有害因子を除去または一定レベル以下に管理
- 作業管理:作業内容・方法などを管理し、作業負荷や有害因子への曝露を軽減
(作業の強度、方法、時間、量などを管理) - 健康管理:健康障害の防止を図る。健康の保持増進を図る。
(健康診断や事後措置、保健指導のこと) - 労働衛生教育:労働衛生に関する教育を行うことで、健康に関する問題の発生予防・改善を図る。
- 総括管理:1〜4の実施体制を構築・管理し、円滑かつ効果的に行えるようにする。
健康管理(一般健康診断・特殊健康診断・事後措置・健康管理手帳)
一般健康診断
- 雇用時の健康診断:雇用時、3ヶ月以内の健診でも可
- 定期健康診断:1年1回
- 特定業務従事者の健康診断:配置換え時、6ヶ月以内ごと
- 海外派遣労働者の健康診断:派遣前、帰国後
- 給食従業員の検便:雇用時、配置換え時(検便のみ)
〈基本検査項目〉既往歴・業務歴の調査、自覚症状・他覚症状、身長・体重・腹囲・視力・聴力、胸部エックス線検査、血圧、尿検査、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、心電図検査
常時50人以上の労働者を使用する事業者は、遅延なく定期健康診断結果報告書を労働基準監督署長に提出しなければならない。
有所見率は58.5%(令和2年):血中脂質検査が最も高い
健診結果は、5年間の保存義務がある
特殊健康診断
高気圧、放射線、特定化学物質、鉛、四アルキル鉛、有機溶剤、石綿等の業務従事者が対象
じん肺健康診断は、「じん肺法」に定められている(就業時・定期・定期外・離職時)
記録は原則5年間保存であるが、粉じん作業は7年、放射線業務は30年、石綿業務は40年、特定化学物質業務のうち特別管理物質は30年である。
事後措置
健康診断結果、必要がある場合は、就業場所の変更や就業時間の短縮、作業環境測定の実施などの措置を行わなければならない。
必要時、医師または保健師による保健指導を受けさせるよう努めなければならない。
健康管理手帳
都道府県労働局長は、がんなどの健康障害を生じる恐れがある者のうち、一定の要件に該当するものに対し、離職の際または離職の後に、健康管理手帳を交付する。
(石綿、ジクロロプロパン等の物質製造または取り扱い)
*手帳保持者に対しては、指定医療機関において、国が無料で定期的な健康診断の機会を供与している。
【 文 献 】
- 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
- 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
- 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
- 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
- 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
*今回は文献(1)(3)を参照しながら、ノート作成しています*
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