hokenCから
今回は生命表について調べてみました。
平均寿命などは毎年マスコミでも取り上げられ発表がなされていますね。
日本は世界一の長寿国として他国からも注目を集めています。
受療状況などの動向については、看護師の国家試験にも出題されそうですね。
過去問を解くときに、いつの段階のデータがピックアップされているのかを必ず確認しておかなくてはならないと思います。意外と古いデータについて問われていることもあるのでは・・・と。
台風の進路がとても気になる一日ですが、今のところ周辺は晴れています。
本日は午後から別居している親族の病院受診に同行します。
予約をとっての受診なので比較的ゆっくりと過ごすことができます。
積もり積もったお話をお互いにできれば・・・と考えています。
生命表
生命表とは
作成基礎期間における死亡状況が一定不変と仮定したとき、同一時点で発生した出生児集団が死亡減少していく過程で、各年齢の生存者が平均してあと何年生きられるか、定常状態の人口構造はそのような様相を示すかなどを、死亡率、生存数、平均余命などの生命関数によって表したものをいいます。
特に0歳の平均余命である平均寿命は、全年齢の死亡状況を集約したものであり、保健福祉水準の総合的指標として広く活用されています。
完全生命表と簡易生命表
完全生命表とは
昭和35年に公表された第10回生命表(昭和30年)以降、5年ごとに行われる国勢調査年次の人口動態統計と国勢調査人口に基づき作成する形態が定着しています。
簡易生命表とは
人口動態統計(概数)と推計人口を用いて作成され、計算方法も簡略化されています。
毎年作成され、公表時期が比較的早く、最近の平均余命などの動向をみるのに適しています。
平均余命
平均余命の推移
第6回生命表(昭和10年・11年)によると男46.92年、女49.63年で、昭和22年の臨時国勢調査をもとに作成された第8回では、男50.6年、女53.96年と延びをみせていました。
令和2年の第23回生命表によると、男の平均寿命は81.56年、女が87.71年という結果で男女とも前回を上回る延びが確認されています。
また男女それぞれ10万人出生に対して65歳の生存数は男89,734人、女94,580人となっています。
75歳までは男76.0%、女88.4%、90歳までは男28.1%、女52.6%が生存するという計算になっています。
死因の分析
死因別死亡確率 令和2年簡易生命表から
0歳では男女とも悪性新生物(腫瘍)が最も高く、次いで男では心疾患、肺炎、脳血管疾患、女では心疾患、脳血管疾患、肺炎の順位なっています。
65歳では男女とも0歳に比べて悪性新生物の死亡確率が低く、心疾患の死亡確率が高くなっています。
0〜4歳の死亡率の改善は、特に乳児死亡率の低下に負うところが大きく、昭和40年前半ごろで寿命の延びの最大の要因となりました。
近年の平均寿命に関しては、男女とも60歳以上の死亡率の改善によるところが大きいといえます。
今後は中高年層における生活習慣病による死亡率の動向に左右される傾向が当分続くと考えられています。
健康状態(令和元年国民生活基礎調査)
有訴者の状況
有訴者率とは病気やけが等で自覚症状のある者(人口千人あたり)の数をいいます。
男270.8、女332.1という結果で、症状としては男では腰痛、肩こり、鼻がつまる・鼻汁が出る、の順になっています。女では肩こりが最も多く、次いで腰痛、手足の関節が痛む、の順になっています。
通院者の状況
通院者率とは通院している者(人口千人あたり)の数のことをいいます。
男388.1、女418.8という結果で、傷病別でみると、男では高血圧症、糖尿病、歯の病気の順、女は高血圧症、脂質異常症、眼の病気の順になっています。
悩みやストレスの状況
12歳以上の者(入院者を除く)で日常生活に悩みやストレスがある人の割合をみると、ある47.9%、ない50.6%という結果でした。
年齢階級別にみると男女とも30代から50代が高いという傾向がみられました。
健診や人間ドックの受診状況
過去1年間の健診や人間ドックを受診した20歳以上の者は69.6%で、男女とも50〜59歳の者が最も受診しており、男81.8%、女73.2%という結果でした。
がん検診の受診状況
40〜69歳の者(子宮がん検診は20〜69歳)について、過去1年間に受診した者をみると、男女とも肺がん検診が最も高く、男53.4%、女45.6%という結果でした(令和元年)
- 胃がん:男48.0%、女37.1%
- 肺がん:男53.4%、女45.6%
- 大腸がん:男47.8%、女40.9%
- 子宮がん:女43.7%
- 乳がん:女47.4%
受療状況(令和2年患者調査)
患者調査は全国の医療施設を利用する患者の傷病などの状況を把握するため、3年に1度実施されています。
調査日は10月中旬の3日間のうち医療施設ごとに定めた1日、退院患者は9月中の1ヶ月であり、医療施設の管理者が記入する方式をとっています。
- 推計患者数:入院患者が121.1万人、外来患者が713.8万人
- 受療率:人口10万人に対する推計患者数で、入院受療率は960、外来受療率は5,658でした。
年齢別の入院では90歳以上が6,706と最も高くなっており、外来では男80〜84歳が12,077で最も高く、女は75〜79歳の11,843が最も高くなっていました。
傷病分類別でみると、入院では精神及び行動の障害(188)、循環器系の疾患(157)が高く、外来では消化器系の疾患(1,007)、健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用(794)が高いという結果でした。 - 退院患者の平均在院日数:病院33.3日、一般診療所19.0日という結果で、平成29年よりも増加しています。
- 入院患者の重症度:「生命の危険がある」5.6%、「生命の危険は少ないが入院治療、手術を要する」76.7%という結果でした。
- 総患者数(傷病別推計):「循環器系の疾患」が2041.1万人で最も多く、「糖尿病」が579.1万人、「悪性新生物」が365.6万人、「心疾患(高血圧性のものを除く)」が305.5万人という結果でした。
- 受療行動調査:「予約をした」のが77.4%で前回よりも6.0ポイント上昇しています。
満足度に関しては「満足」とした者は外来で64.5%、入院で68.9%、「不満」とした者は外来で3.8%、入院で4.9%という結果でした。
【 文 献 】
一般財団法人 構成労働統計協会「国民衛生の動向・厚生の指標 増刊・第69巻9号 通巻第1081号」、2022、P.72-81
医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016
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