hokenCから
今回は「保健統計」の過去問題を比較的短時間で解いてみました。
この領域は前回の国試でかなりの比重を占めていたようですね。
頑張り次第で、合格率をグッと上げることができる科目と考えられます。
「保健統計」は手が抜けませんね〜
hokenCも8月に勉強したばかりの内容のはずが、忘却してしまっているところが多々ありました。
これからさらに復習を重ねることが何よりも大事なのではないかと反省しています。
でも「忘れるのは仕方ないですよね」とひらき直って、再スタートしたいと思います。
今回は、問題集にアンダーラインを引くという感じではなく、もう一度、参考書を開いて頭の中を整理する方が良いのではないかと感じました。
空き時間を見つけて「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」に目を通す予定です。
マイペースで頑張っていきます。
2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集 P492-521
保健統計の過去問題
今回は問題集に掲載されている過去問題と予想問題にチャレンジしてみました。
どのような項目が出題されていたのか・・
保健活動で用いる尺度の妥当性、健康寿命の都道府県格差を評価する指標、散布図、偶然誤差の指標、代表値、関連の指標、統計分布、検定における仮説、仮説検定、割合の差、カイ2乗検定、割合の差の検定、2群間の平均の差の検定、有病者数をあらわす図表、データに合わせた図の選択、頻度の分布の図示、データの表示、日本の人口、従属人口指数、老年化指数、人口動態統計の指標、人口動態統計の情報を用いて算出する指標、人口動態統計、人口動態、おもな死因、自殺統計、死因別死亡率の年次推移、年代別死因、出生の動向、健康寿命、直接法による年齢調整死亡率、標準化死亡比(SMR)、保健統計調査、無作為抽出された調査、国民生活基礎調査、患者調査、感染症発生動向調査、国民健康・栄養調査、地域保健・健康増進事業報告、国民医療費、国際疾病分類(ICD)、国際疾病分類(ICD)に基づいた統計、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)、国保データベース(KDB)等でした。
place4 保健師国家試験対策ノート「保健統計」を復習
今夏、8月20日・21日に4回シリーズで「保健統計」のノートを作成していました。
実際に過去問を解いてみましたが、もう一度しっかりと復習しておく必要性を強く感じました。
その内容を少しまとめておきたいと思います。
保健統計の基礎
統計学とは
得られた集団の特性を把握することを目的とした記述統計学と、それらの指標から集団全体について推論することを目的とした推測統計学に大別される。
量的データ
比尺度:原点から等間隔目盛づけができるもの(年齢、身長、血圧等)
間隔尺度:等間隔の目盛づけができるもの(気温等)
質的データ
順序尺度:順序づけができるもの(成績、順位等)
名義尺度:順序づけができないもの・数値に表せないもの(性別・血液型等)
統計グラフの種類
*円グラフ:構成割合など視覚的にとらえやすい
*棒グラフ:時系列の変化や各項目の差がわかりやすい
*ヒストグラム:各階級に含まれる度数に比例した大きさの柱を並べる(階級間に空白がない)
*帯グラフ:時系列での推移を表したりするために用いる
*折れ線グラフ:時間的経過等による量の変化の様子を表すもの
*散布図:2変数のデータ値をそのままの形でXーY軸状にプロットするもの(はずれ値の存在について調べられる)
*正規分布:左右対称・釣鐘状で一峰性
中央値、最頻値、平均値がほぼ一致する
平均値±1標準偏差(SD)の範囲に対象集団の68.2%が含まれる
平均値±2標準偏差(SD)の範囲に対象集団の95.4%が含まれる
母集団から標本抽出を繰り返し行うと、標本平均は母平均を中心とした正規分布を示す
*代表値:分布を要約する指標
*平均値:はずれ値の影響を受けやすい
*中央値:データの順番が真ん中になる値
*最頻値:最も多く現れているデータの値
分散と標準偏差
データのばらつきを示すものには、範囲、分散、標準偏差、四分位範囲などがある
標準偏差は観測値が平均からどのくらいばらついているのかを示す
*分散:偶然誤差の大きさを表す指標となる
個々のデータ値xと平均値mの差(=偏差)を2乗したものを合計し、データの個数nで割ったもの
*標準偏差:平均値を中心に観測値がどれくらいばらついているかを示す
分散の平方根を取ったもの
四分位数とパーセンタイル
四分位数は順序に並べたデータ全体を4つに等分する点を指す
第1四分位数と第3四分位数の差を四分位範囲という(四分位範囲を半分にした値を四分位偏差という)
パーセンタイルとは、データを小さい順に並べ、全体を100%としたとき、小さな方から何%目にあたるかを示す単位
相関
2つの変数の線型関係を示すもの
相関係数とは、2つの変数の相関の度合いを数値化したもの
−1や1に近いほど相関関係が強い(相関が全くない時は0となる)
回帰
2つ以上の変数の関係を示すもので、x(独立変数)を用いてy(従属変数)を予測する
単回帰分析:y=ax+b (1つの独立変数を用いて従属変数を予測)
重回帰分析:y=a1x1+a2x2・・・+b(複数の独立変数を用いて従属変数を予測)
独立変数(x)にかける定数aを回帰係数をいう
クロス集計:質的データ同士の関連を分析する方法
縦と横に変数を配置してできるセルに頻度や割合を示したクロス集計表が用いられる
2✖️2のクロス表がよく用いられる(四分表)
点推定/区間推定
推定:抽出した標本の値から母集団の特性を推論すること
点推定:標本の値をもって母集団の値を推定すること
区間推定:母集団の代表値が含まれる範囲(信頼区間)を示す真値を推定すること
95%信頼区間がよく用いられる
*検定:標本から得られた情報をもとに、母集団に対する仮説をテストすること
*対立仮説:予想される仮説は調査・実験を行ってデータを収集し証明する
*帰無仮説:比較する2つの変数間には「関連がない」とする仮説のこと
帰無仮説が真であるとした場合に得られたデータがどれほど起こりにくい結果であるかを検証するための確率をp値という
有意水準(危険率)とは、帰無仮説の棄却域だと考える境界域のことであり、通常0.05(5%)を用いることが多い
p値<有意水準またはp値=有意水準の場合:「帰無仮説は統計学的有意に棄却された」といえる
P値>有意水準の場合:帰無仮説は棄却できないが、帰無仮説が正しいと示されたわけではない
第1種の過誤(αエラー):帰無仮説が正しいにもかかわらず、誤ってそれを棄却してしまうことにより、本来関連がない2つの事象を関連があると判断してしまうこと
第2種の過誤(βエラー):帰無仮説が誤っているにもかかわらず、それを棄却しないことにより、関連がある2つの事象を関連がないかもしれないと判断してしまうこと
パラメトリック検定
*t検定:2群間の平均値の差を検定
*対応のないt検定・・独立した2群間から得られたデータを比較する場合に用いる
*対応のあるt検定・・同一集団から得られたデータを比較する場合に用いる
*分散分析(F検定):2群間以上のデータのばらつきが等しいかどうか(等分散)を検定する
ノンパラメトリック検定
*マンホイットニーのU検定:順序尺度をもつデータを対象とする(対応のない2群間の差を検定)
*カイ2乗検定:2つの変数カテゴリー同士の観察された頻度に、理論値との差(割合の差)があるかどうかを検討する
*多変量解析:多くの対象者に複数個の変数の測定値が与えられる場合
*多変量解析の種類には、重回帰分析、因子分析、クラスター分析、多重ロジスティック回帰分析等がある
保健医療分野のICT化
- ICT基盤の整備に向け、データヘルス改革が推進されている
- レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)は、医療費適正化計画の作成などに活用される。
- レセプトとは診療(調剤)報酬明細書のことで、NDBには医科、歯科、調剤、DPC(急性期入院医療の領域で利用する診断群分類)のレセプト情報が含まれる。
- NDBの特定健診情報には、身長・体重・腹囲・血液検査の結果、および保健指導レベルなどが含まれる(都道府県別BMI分布などを作成)
- 介護保険総合データベースは、介護保険事業の適正な運営などに活用される。
- 国民健康保険データベース(国保データベース、KDB)は、国民健康保険加入者ならびに後期高齢者医療制度対象者のレセプト情報、特定健康診査・特定保健指導の情報、介護保険レセプト情報、要介護認定の情報が集約されている。
(市町村や後期高齢者医療広域連合のデータヘルス計画の作成に活用)
人口静態統計
総人口:1億2,622万7千人(世界第十一位)
2008年をピークに減少傾向
令和35(2053)年には1億人を下回ると推計されている
年齢3区分別人口構成
- 年少人口(0〜14歳):1,503万人(12.0%)
- 生産年齢人口(15〜64歳):7,449万人(59.3%)
- 老年人口(65歳以上):3,619万人(28.8%)
*令和47(2065)年には38.4%に達すると予測されている
指標
- 年少人口指数=年少人口/生産年齢人口✖️100 *20.2
- 老年人口指数=老年人口/生産年齢人口✖️100 *48.6
- 従属人口指数=(年少人口+老年人口)/生産年齢人口✖️100 *68.8
- 老年化指数=老年人口/年少人口✖️100 *240.9
高齢化率
- 高齢化社会:7〜14% *1970年〜
- 高齢社会:14〜21% *1994年〜
- 超高齢社会:21%以上 *2007年〜
世帯構造:5,178万5千世帯(平均世帯人員は2.39人)
全世帯
- 単独世帯(28.8%)
- 夫婦と未婚の子のみの世帯(28.4%)
- 夫婦のみの世帯(24.4%)
65歳以上の者のいる世帯
- 夫婦のみの世帯(32.3%)
- 単独世帯(28.8%)
- 親と未婚の子のみの世帯(20.0%)
65歳以上の者のみの世帯:1,485万6千世帯(58.1%)
- 単独世帯(49.6%)
- 夫婦のみ世帯(46.7%)
- その他の世帯(3.7%)
人口動態統計
出生:出生数は86万5,239人、出生率(人口千対)は7.0
母親の平均年齢は32.0歳(30〜34歳が最も多い)
出生順位は第1子が46.3%、第2子が36.5%
合計特殊出生率:15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計したもの
一人の女性が一生の間に生む平均子ども数 *1.36(令和元年)
沖縄県(1.82)、東京都(1.15)
総再生産率:15〜49歳の女性が、それぞれの年齢別出生率に従って子どもを生むと仮定した場合、1人の女性が生むであろう平均女児数 *0.66(令和元年)
純再生産率:総再生産率に15〜49歳の女性が死亡率を考慮して算出したもの
*0.66(令和元年)・・・1.0を下回ると将来人口が減少
死亡:死亡数は138万1,093人 (ICD -10に準拠)
死亡順位
- 悪性新生物
- 心疾患
- 老衰
- 脳血管疾患
- 肺炎
年齢階級別死因(第1位)
- 0〜4歳:先天奇形、変形及び染色体異常
- 5〜14歳:悪性新生物
- 15〜39歳:自殺
- 40〜89歳:悪性新生物
- 90〜94歳:心疾患
- 95歳以上:老衰
周産期死亡・乳児死亡
- 周産期死亡率は3.4(出産千対)、乳児死亡率は1.9(出生千対)
- 近年の乳児死亡率の改善は、生後1週未満の早期新生児死亡の減少による
死産:妊娠満12週(第4月)以降の死児の出産
- 自然死産率=自然死産数/出産数(出生数+死産数)✖️1,000 *10.2(出産千対)
25〜29歳が7.6で最も低い - 人工死産率=人工死産数/出産数(出生数+死産数)✖️1,000 *11.8(出産千対)
30〜34歳が6.0で最も低い
保健統計調査
日本における主な保健統計調査
- 人口静態調査(国勢調査):悉皆調査・5年ごと(統計法)
常住人口、個人調査、世帯調査
10年ごとの大規模調査と、5年目に実施される簡易調査がある
項目:性別、年齢、世帯構成、国籍、就業状態、住居の種類等
平成27年〜インターネット回答も導入
対象:国内に常在する外国人も含まれる - 人口動態調査:悉皆調査・毎年〈毎月集計〉(統計法)
人口動態5事象(出生、死亡、死産、婚姻、離婚)
戸籍などの届出をもとに実施
対象:日本在住の外国人、海外在住の日本人も含まれる - 国民生活基礎調査:標本調査:毎年〈3年ごとに大規模調査〉(統計法)
毎年:世帯票、所得票
大規模調査年:毎年の調査に加え、健康票、介護票、貯蓄票
無作為に抽出された世帯・世帯員が対象
保健、医療、福祉、年金、所得等が基礎的事項
3年に1回すべての分野に関して大規模標本調査を実施*有訴率:自覚症状のある者の人口千人に対する割合
(全体では302.5、65歳以上では433.6)
男性は「腰痛」「肩こり」「鼻がつまる・鼻汁が出る」「咳や痰が出る」「手足の関節が痛む」の順
女性は「肩こり」「腰痛」「手足の関節が痛む」「体がだるい」「頭痛」の順
65歳以上では男女とも「腰痛」が1位*通院者率:病院、診療所、施術所に通院・通所している者の人口千対に対する割合
(全体では404.0、65歳以上では689.6)最も高いのは80歳以上
男性は「高血圧症」「糖尿病」「歯の病気」「眼の病気」「脂質異常症」の順
女性は「高血圧症」「脂質異常症」「眼の病気」「歯の病気」「腰痛症」の順 - 患者調査:標本調査・3年ごと(統計法)
医療機関での、患者の性別、出生年月日、住所、疾患名、入院・外来の種別、受療状況等
無作為に抽出された医療施設が対象
10月中の3日間のうち医療施設ごとに定めた1日で行う
退院患者は9月中の1ヶ月で行う(9月に退院した患者の在院日数の平均)
受療率(人口10万対)、推計患者数、退院患者の平均在院日数が得られる
推計患者数:入院が131万人、外来が719万人、うち65歳以上が入院73.2%、外来50.7%を占めている
入院受療率は1,036、外来受領率は5,675(人口10万対)
傷病分類別の入院受療率は、精神及び行動の障害、循環器系の疾患、新生物の順
傷病分類別の外来受療率は、消化器系の疾患(歯の疾患が多数)、循環器系の疾患、筋骨格系及び結合組織の疾患の順 - 医療施設調査:悉皆調査・動態調査は毎月/静態調査は3年ごと(統計法)
開設者、診療科目、設備概況、従事者数等
病院は8,300施設(一般病院7,246、精神科病院1,054)、一般診療所は10万2,616施設、歯科診療所は6万8,500施設 - 学校保健統計調査:標本調査・毎年(統計法)
定期健康診断の結果に基づく発育状態(身長、体重)、健康状態(主な疾病・異常の被患率等) - 社会生活基本調査:標本調査・5年ごと(統計法)
生活時間の配分、生活行動(学習、自己啓発、訓練、ボランティア活動、スポーツ、趣味、娯楽、旅行、行楽等) - 国民健康・栄養調査:標本調査・毎年(健康増進法)
身体状況(身長、体重、血液検査等)
栄養摂取状況(食事状況、食物摂取状況等)
生活習慣(食生活、飲酒、喫煙等)
一時点における横断的な調査
20歳以上の男性の肥満は33.0%、女性では22.3%
やせは男性3.9%、女性11.5%(20歳代が20.7%)
喫煙している割合は、男性27.1%、女性7.6% - 食中毒統計調査:悉皆調査・毎月(食品衛生法)
食中毒の患者・死者の発生状況
国民医療費:診療費、薬局調剤医療費、入院時食事・生活医療費、訪問看護医療費
- 医療費の3要素:①1人あたりの件数(受診率)、②1件あたりの受診日数、③1日あたりの医療費
1人あたりの医療費=①✖️②✖️③ - 平成30年度の国民医療費
総額:43兆3,949億円
人口1人あたり:34万3,200円
国民所得に対する割合:10.73% - 年齢階級別では、65歳以上が全体の60.6%
- 1人あたりの医療費は、65歳未満が18万8,300円、65歳以上が73万8,700円、75歳以上が91万8,700円
- 傷病分類別の医科診療医療費では、循環器系の疾患(19.3%)、新生物(14.4%)、筋骨格系及び結合組織の疾患(8.0%)となっている
国際疾病分類(ICD):疾病及び関連保健問題の国際統計分類
*WHOが作成、ほぼ10年に1回改定、日本では最新版ICD-11適用に向け準備中
文献
『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022、P492-521
医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
一般財団法人 構成労働統計協会「国民衛生の動向・厚生の指標 増刊・第69巻9号 通巻第1081号」、2022、P286-316
医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016
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