国家試験対策:過去問題にチャレンジ「障害者(児)保健」

hokenC

今回は「障害者(児)保健」の過去問題にチャレンジしました。
国試全体からするとボリュームがある領域ではありませんが、障害福祉サービスの利用対象や制度について理解しておく必要があると思いました。
また障害者総合支援法の学習は是非、ここでしておきたいところです。

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目次

医学書院 保健師国家試験問題集 2023年版 P264-286

障害福祉サービス(20歳、男性の事例)、知的障害者への援助(22歳、男性の事例)、障害者虐待防止法、発達障害、障害者支援(19歳、女性の事例)、口唇口蓋裂児に適用される制度、障害者支援サービス 等について(17歳、女性の事例)に関する過去問題・予想問題を解きました。

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8月9日に作成した「保健師国家試験対策ノート」の内容を復習して、障害者と障害児の保健について理解していきたいと思います。
法律や制度がたくさん出てくるけど、ポイントはどこかな?

*保健師国家試験対策ノートを復習*

障害者(児)に対する支援

  • 障害者のニーズをアセスメントし優先順位を考慮して支援を行う。
    (受けるサービス内容は障害者自身が決定する)
  • 生活に変化があった時に二次障害が起こる可能性があるため、事前に予防的対処方法を考えて支援する。
  • 同じ障害をもつ人同士の話し合いの場を設けて、当事者同士が悩みを分かち合えるよう支援する。
  • 地域住民と障害者の懇談会の開催、障害者を受け入れている企業の見学、特別支援学級の見学等の機会を設け、障害に対する理解を促進する機会をつくる。
  • 虐待が疑われるような相談を受けた場合は、事実を確認するために慎重かつ適切に情報を収集・整理する。

障害児への保健師活動

  1. 障害の予防や受容への支援
    遺伝や胎児出生前診断等の相談
    ハイリスク妊娠の把握
    妊婦の保健指導
    乳幼児の不慮の事故を防止
  2. 早期発見・早期治療
  3. 障害児・家族への保健活動
    児の状況を受け入れるための親への精神的支援
    医療・療育の継続に対する家族への支援
    家庭療育の具体的指導
    日常生活の支援
  4. グループづくり
  5. 地域における保健・医療・福祉、教育のシステムづくり

障害者への保健師活動

  1. 原因疾患予防
  2. 自立生活の支援
    地域で生活していくにあたって必要な自立生活技術の獲得
    自立生活のサポートシステムづくりの支援
  3. 就労支援
  4. 障害者を支える人材の育成
    ボランティアの推進
    ピアカウンセラーの育成
    障害者理解のための啓発活動
  5. 社会参加の促進
  6. 住環境・地域環境整備

障害者虐待防止法:障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律

障害者虐待とは、養護者、障害者福祉施設従事者等、使用者(障害者を雇用する事業主)による虐待をいう(身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、放置・ネグレクト、経済的虐待)

正当な理由なく障害者の身体を拘束することは障害者虐待に含まれる。

虐待を発見した者は、速やかに市町村に通報しなければならない。
都道府県は「障害者権利擁護センター」を設置し、市町村は「障害者虐待防止センター」を設置する。

障害者雇用促進法:障害者の雇用の促進等に関する法律

障害者の職業生活における自立を促進し、職業安定を図ることが目的

障害者雇用率制度:平成30(2018)年4月から精神(発達)障害者が新たに加わった

  • 令和3(2021)年3月から法定雇用率が、民間企業で2.3%、国・地方自治体で2.6%となっている。

障害者差別解消法:障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律

すべての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しながら共生する社会の実現に資することを目的としている。

障害を理由とする不当な差別的取り扱いを禁止(行政機関や事業者による)

政府は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」を定めなければならない。

ノーマライゼーション

すべての人が共に生活できる社会・環境をつくることを目指す概念
昭和50(1975)年の国連総会で示された「障害者の権利宣言」で掲げられた
昭和56(1981)年は国際障害者年
平成18(2006)年には国連で「障害者権利条約」が採択され、日本は平成26年に批准

インクルージョン

障害、国籍、性別などの相違にとらわれず、一人ひとりのニーズに合わせて教育・福祉を行うこと。
また障がいのある子どもへの支援では、可能な限り保育・教育面で合理的配慮を行うことが求められている。

国際生活機能分類(ICF):WHOの国際統計分類のひとつ

健康状態を生活機能と障害(心身機能・身体機能、活動、参加)と背景因子(環境因子、個人因子)の相互作用モデルを採用し評価している。

障害者基本計画:政府が策定

基本理念、基本原則、成果目標を定める。
第4次障害者基本計画では、社会的障壁除去の推進、障害者権利条約の理念の尊重や整合性の確保、障害者差別解消の推進などの基本的方向を示している。

都道府県は都道府県障害者計画を、市町村は市町村障害者計画を策定しなければならない。

身体障害の範囲

  1. 視覚障害
  2. 聴覚障害・平衡機能障害
  3. 音声機能・言語機能または咀嚼機能の障害
  4. 肢体不自由
  5. 心臓・腎臓・呼吸器の機能障害
  6. 膀胱または直腸障害
  7. 小腸機能障害
  8. ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害
  9. 肝臓機能障害

障害者基本法:基本原則、基本事項を定めている

身体障害者福祉法、知的障害福祉法、精神保健福祉法、発達障害者支援法、児童福祉法等
以上の法律と障害者総合支援法を加えた範囲を網羅した内容となっている。

平成23(2011)年に大規模改正され、共生社会の実現や発達障害を含むこと等が盛り込まれた。

障害者総合支援法:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律

平成24(2012)年に「障害者自立支援法」から改題・改正された法律。
障害種別にかかわらないサービス給付の規定
共生社会を実現するため、社会参加の機会を確保し、社会的な障壁をなくすよう総合的・計画的に実施されることを基本理念とする。

対象となるのは、身体・知的・精神(発達)障害者・児に加え、難病患者で継続的に日常・社会生活に相当な制限を受ける程度の障害者・児も含まれる。

支援の変更・追加内容

  1. 重度訪問介護の対象拡充
  2. 共同生活介護(ケアホーム)の共同生活援助(グループホーム)への一元化
  3. 地域移行支援の対象の拡大
  4. 地域生活支援事業の追加
  5. その他(障害者理解を深めるための研修や啓発事業等)

平成28(2016)年の改正内容

  1. 障害者の望む地域生活の支援(自立生活支援、就労定着支援、重度訪問介護の入院支援等)
  2. 障害児支援のニーズの多様化へのきめ細かな対応(保育所等訪問支援の対象拡大、医療的ケア児に対する連携促進、障害児福祉計画の策定)
  3. サービスの質の確保・向上に向けた環境整備(事業所の情報公表制度等)

障害者手帳の種類:都道府県知事が交付

  • 身体障害者手帳
  • 療育手帳(「愛の手帳」「みどりの手帳」などの名称あり)
  • 精神障害者保健福祉手帳
まったりgomaちゃん

文 献

標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022、P264-268
医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
一般財団法人 構成労働統計協会「国民衛生の動向・厚生の指標 増刊・第69巻9号 通巻第1081号」、2022
医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp  第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
車谷典男・松本泉美 編:「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社、2016

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