
今回は障害者(児)保健の領域から、法律に関するキーワードを抽出して学習を進めてみました。障害者総合支援法などは枝分かれした他の法律との関連など色々知っておかなくてはならないものがあるな〜と思いました。



地域では保健活動を実践する上で、法律の改正はとても重要視されています。常に国の施策の動きに留意しながら支援活動を行っています。



看護師国家試験にも法律の内容はいくつか出題されますので、受験前には必ずチェックしておいてくださいね。
障害者の福祉に関する法律
障害者基本法
障害者施策について基本的事項を定め、計画的に推進することで、障害者の自立と社会参加を促進させることが目的です。


身体障害者福祉法
都道府県知事から身体障害者手帳が交付された18歳以上の者が対象になっています。



国試に出てたみたい
知的障害者福祉法
法律上明確な定義はありませんが、おおむね18歳未満の発達期において遅滞が生じ、知能指数が70未満で適応行動が困難な者が対象になっています。
精神保健福祉法
統合失調症、精神作用物質による急性中毒またはその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者が対象になっています。
発達障害者支援法
自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他の発達障害を有するために、日常生活または社会生活に制限を受ける者が対象になっています。
児童福祉法
身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、難病等で一定の障害のある満18歳未満の児童が対象になっています。


障害者総合支援法
障害種別に共通した自立支援に関する事項を規定しています。
障害者・児に必要な障害福祉サービスに関わる給付を行っています。



法律って少し難しそうな感じがするんだけど・・・



いろんな法律が数多くありますが、どれも生活に密着した内容のものばかりだと感じています。
障害があってもなくても知っておくと良い情報だと私は思います。
障害者基本計画 〜共生社会の実現に向けて〜
第4次障害者基本計画(2018〜2023年度)の方向性
社会的障壁の除去の強力な推進、障害者権利条約の理念の尊重・整合性の確保などが背景にあります。
- 安全・安心な生活環境の整備
- 情報アクセスビリティの向上及び意思疎通支援の充実
- 防災、防犯等の推進
- 差別の解消、権利擁護の推進及び虐待の防止
- 自立した生活の支援・意思決定支援の推進
- 保健・医療の推進
- 行政等における配慮の充実
- 雇用・就業、経済的自立の支援
- 教育の振興
- 文化芸術活動・スポーツ等の振興
- 国際社会での協力・連携の推進






障害者手帳について




「身体障害者手帳」:取得者が一番多い
「精神障害者保健福祉手帳」
「療育手帳」(自治体によっては「愛の手帳」「みどりの手帳」) の3種類があります。
障害の程度や自治体によって異なりますが、福祉機器の交付や医療費の助成、電車・バス・タクシーなどの料金の割引、公共施設の入場料の割引などのサービスが受けられます。
障害者総合支援法:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律
*障害(身体・知的・精神[発達障害を含む])と難病で別々だった障害者施策を一元化しました。
*障害種別ごとに分かれていた施設体系を利用者本位のサービス体系に再編しました。
*就労支援を抜本的に強化するために、新たな就労支援事業を開始させました。
*全国共通の支給システムを導入し、支給決定の透明化・明確化を図りました。
*国・都道府県・市町村や利用者の費用負担の明確化によって、安定的な財源を確保しました。
自立支援給付・自立支援医療
自立支援給付とは?
介護給付:
居宅介護(ホームヘルプ)、重度訪問介護、同行援護(視覚障害者のための外出支援)、行動援護(自己判断能力が制限されている人のための外出支援)、療養介護(医療機関における日常生活の世話)、生活介護、短期入所(ショートステイ)、重度障害者等包括支援、施設入所支援(夜間や休日)
訓練等給付:
自立訓練、就労移行支援(一般企業等への就労を希望する人)、就労継続支援(A型=雇用型、B型=非雇用型)、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助(グループホーム)
自立支援医療:
更生医療(身体障害者への医療)、育成医療(身体障害児への医療)、精神通院医療(精神障害者の通院医療費の公費負担)
補装具:
車椅子、義肢、補聴器などの購入・借り受け・修理に要する費用の9割が支給されます。
計画相談支援・地域相談支援:
障害者・児の抱える課題やサービス利用に向けてケアマネジメントを行います。また入所施設、精神科病院の入所・入院者に対して、地域移行と地域定着を支援しています。
地域生活支援事業とは?
市町村:相談支援、コミュニケーション支援、日常生活用具給付・貸与、移動支援、地域活動支援センター、福祉ホーム 等
都道府県:専門性の高い相談支援、広域的な対応が必要な事業、人材育成 等
費用負担は?
*自立支援給付の財源:国が50%、都道府県が25%、市町村が25%になっています。
*利用者は応能負担が原則(低所得者に配慮した負担軽減策になっています)障害者のための福祉サービス
第5回 公認心理師の国家試験問題から Q&A
- 障害者の職業生活における自立を図るため、雇用、保健、福祉、教育等の関係機関との連携の下、障害者の身近な地域において就業面及び生活面における一体的な支援を行い、障害者の雇用の促進及び安定を図ることを目的とする施設として、最も適切なものを1つ選べ。
① 就労移行支援事業所
② 精神保健福祉センター
③ 障害者職業総合センター
④ 障害者就業・生活支援センター
⑤ 国立障害者リハビリテーションセンター -
答えは④です
- 身体障害者福祉法施行規則別表第5号(身体障害者障害程度等級表)で定められている障害種に該当しないものを1つ選べ。
① 視覚障害
② 肢体不自由
③ 発達性協調運動障害
④ 聴覚又は平衡機能の障害
⑤ 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害 -
答えは③です



他にも障害者(児)に関連した問題が複数出題されていました。



障害者(児)に関連した法律やサービスについては、心理師・保健師・看護師の国試で必ずと言ってよいほど出題されています。
試験前に再チェックしておくと安心です。
一般財団法人 構成労働統計協会(2022)「国民衛生の動向・厚生の指標 増刊・第69巻9号 通巻第1081号」 .
医療情報研究所 編(2022)「公衆衛生がみえる 2022-2023」メディックメディア P256-261
IPSA心理学大学院予備校(2022)「公認心理師試験対策標準テキスト’22〜’23年版」秀和システム .
IPSA心理学大学院予備校(2022)「過去問5回分+実力養成用科目別練習問題 公認心理師試験対策 2022年版」秀和システム.
標準保健師講座 編集室(2022)「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」医学書院.
医療情報科学研究所(2022)「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア.
医療情報科学研究所 編(2022)「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」メディックメディア .
荒井 直子 他 編(2022)「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」インターメディカル.
車谷典男・松本泉美 編(2016)「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社.
下山 晴彦 編(2014)「誠心 心理学辞典(新版)」誠信書房.
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