
今回は予防医学でよく聞く「一次予防・二次予防・三次予防」と「ポピュレーションアプローチ・ハイリスクアプローチ」について学習しました。
いずれも教科書の最初の方に出てくる基本的用語ですが、所々で国試に出題されているようです。



公認心理師の国試にも出題されたことがあります。



どんな予防の方法があるのか知りたいな〜
予防医学の概念
予防とは?
本来、健康と疾病の間には明確な境界線というものがありません。
なので「疾病の発生を防ぐ」だけでなく、疾病の進展を防止したり、後遺症を軽減するためのリハビリテーションを行ったりする必要性があります。
疾病の進行には、前段階・疾病(前期)・疾病(後期)があると考えられ、その各段階の予防を一次予防、二次予防、三次予防と呼んでいます。


一次予防:疾病や事故の発現防止と健康増進を目的とした予防の段階
一次予防には、不特定多数の疾病に対する抵抗力の向上を目指す一般的一次予防と、特定の疾病の発現を防止する特異的一次予防があります。
生活習慣病改善教室、禁煙教室、脳卒中予防のための減塩指導
性感染症予防のためのコンドーム使用、職場のストレスチェック
両親学級、ワクチンの接種、河川の遊泳禁止の看板の掲示 ・・・など
二次予防:早期発見と早期治療によって健康障害の進展を防止する段階
自覚症状はないけれど検診等で疾病の診断が可能な時期です。
人間ドック、新生児マススクリーニング、特定健康診査・特定保健指導、がん検診
じん肺健康診断、糖尿病患者に対する栄養指導、学校を長期間欠席している児童への家庭訪問・・・など
三次予防:適切な治療と機能障害・能力低下を防止するリハビリテーションの段階
リハビリテーションなどを行い、ADL・QOLの向上や社会復帰を目指した時期です。
心筋梗塞既往者へのアスピリン投与、脳梗塞患者のリハビリテーション、難病患者への生活支援
うつ病患者に対する社会復帰支援、精神科デイケア、介護施設の整備、職場復帰後の適正配置・・・など
ポピュレーションアプローチ:低リスク群、境界域を含む集団全体が対象
一次予防の役割を果たす
生活習慣病予防キャンペーン
受動喫煙の防止(たばこ税の引き上げや法改正による強化は費用対効果に優れています)
従業員向けメンタルヘルス研修の実施
母子健康手帳の交付
乳児家庭全戸訪問事業
乳幼児健康診査時の集団健康教育 など



地域保健活動のポピュレーションアプローチを進めるために、私たち保健師は対象集団の性別や年齢、職業や生活圏などを区分してから実施しています。
実際にアプローチする方法については、各集団の特徴をふまえて最も有効な方法を考案してから活動を開始します。


ハイリスクアプローチ:高リスク群が対象
二次予防の役割を果たす
高血圧患者の減塩
肥満者の減量
喫煙者に対する肺癌検診の推奨
うつ病を患った従業員の職場復帰プログラムの作成
虐待リスクのある家庭への訪問 など





地域では訪問看護を実践することが多くなってきています。
特にハイリスクの患者さんに対しては、再発予防のための保健指導が大切だと考えながら看護活動を行っています。
一般財団法人 構成労働統計協会(2022)「国民衛生の動向・厚生の指標 増刊・第69巻9号 通巻第1081号」 .
医療情報研究所 編(2022)「公衆衛生がみえる 2022-2023」メディックメディア P4-5.
IPSA心理学大学院予備校(2022)「公認心理師試験対策標準テキスト’22〜’23年版」秀和システム.
IPSA心理学大学院予備校(2022)「過去問5回分+実力養成用科目別練習問題 公認心理師試験対策 2022年版」秀和システム.
標準保健師講座 編集室(2022)「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」医学書院.
医療情報科学研究所(2022)「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア.
医療情報科学研究所 編(2022)「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」メディックメディア P9-10.
荒井 直子 他 編(2022)「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」インターメディカル.
車谷典男・松本泉美 編(2016)「疫学・保健統計ー看護師・保健師・管理栄養士を目指すー」健帛社.
下山 晴彦 編(2014)「誠心 心理学辞典(新版)」誠信書房.
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