出題基準:
介護予防
複数の疾患を抱える高齢者
独居、高齢者のみ世帯
要支援・要介護高齢者と家族への支援
認知症高齢者と家族
終末期にある高齢者と家族
高齢者虐待、セルフネグレクト
自立した生活を維持するための生活支援
保険者・介護保険事業者・地域支援事業者との連携、地域ケアシステムの構築
【 文 献 】
- 医療情報科学研究所 編:「保健師国家試験のためのレビューブック 2023 第23版」、メディックメディア、2022
- 荒井 直子 他 編:「公衆衛生看護学.jp 第5版 データ更新版」、インターメディカル、2022
- 医療情報研究所 編:「公衆衛生がみえる 2022-2023」、メディックメディア、2022
- 『標準保健師講座』編集室:「2023年版 医学書院 保健師国家試験問題集」、医学書院、2022
- 医療情報科学研究所:「クエスチョン・バンク 保健師国家試験問題解説 2023 第15版」メディックメディア、2022
*今回は文献(1)(2)(3)を参照しながら、ノート作成しています*

高齢者の生活と疾病予防
- 高齢者の健康状態、日常生活状況、住環境、生活史・生き方・信念等、家族との暮らし方、近隣・居住環境との関連と社会資源の利用状況等を把握し、支援へとつなげる。
- 日常生活支援(食事・生活リズム・家族とのコミュニケーション等)
- 閉じこもり予防
- 適切な受診への支援
- 疾病予防(脳血管疾患の予防、骨折・転倒の予防、認知症の早期発見と予防等)
- 安全で安心して生活できる地域環境づくり
要支援・要介護高齢者および介護者の現状と支援
保健師は主任ケアマネジャーや社会福祉士と協働して、高齢者の健康問題を発見し、健康教育を行なったり、自助グループへの支援を行なったりする。
また要支援・要介護リスクのある高齢者が予防給付を受けるためのケアプラン作成も行う。
介護者の続柄は配偶者が23.8%と最も多く、次いで子が20.7%、子の配偶者が7.5%となっている。「老老介護」が多く男性が介護者になっている割合は35.0%で、女性の割合の方が多い。
認知症
いったん正常に発達した認知機能が後天的原因により持続的に低下すること
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症
- 中核症状:記憶障害、見当識障害、失語、失行、失認、遂行機能障害等
- BPSD(行動・心理症状):抑うつ状態、妄想、不安、焦燥、依存、睡眠障害、徘徊、攻撃的行動、異食等
認知症高齢者の日常生活自立度判定基準
- Ⅰ・・・何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内および社会的にほぼ自立している
- Ⅱa ・・・家庭外で日常生活に支障が出るような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる(たびたび道に迷う、買い物や金銭管理などでミスが目立つ等)
- Ⅱb・・・家庭内でも日常生活に支障が出るような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られる(服薬管理できない、一人で留守番ができない等)
- Ⅲa・・・日中を中心として日常生活に支障が出るような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする(食事や排泄が上手にできない、徘徊、失禁等)
- Ⅲb・・・夜間を中心として日常生活に支障が出るような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする(食事や排泄が上手にできない、徘徊、失禁等)
- Ⅳ・・・日常生活に支障が出るような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする(食事や排泄が上手にできない、徘徊、失禁等)
- M・・・著しい精神症状や周辺症状あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする(せん妄、妄想、自傷・他害等の精神症状や、それに起因する問題行動が継続する状態等)
認知症施策〜共生と予防の両輪で〜
平成24(2012)年:認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)を策定
平成27年(2015)年:認知症施策推進総合戦略〜認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて〜(新オレンジプラン)に改正
令和元(2019)年:認知症施策推進大綱が策定
対象期間は団塊世代が75歳以上になる令和7(2025)年まで
認知症施策推進大綱の5つの柱
- 普及啓発・本人発信支援(認知症サポーターの養成等)
- 予防
- 医療・ケア・介護サービス・介護者への支援(認知症地域支援推進員の質の評価・向上)
- 認知症バリアフリーの推進・若年性認知症の人への支援・社会参加支援
- 研究開発・産業促進・国際展開
認知症高齢者に対する支援
- つじつまが合わない会話は無理に訂正せず、本人の自尊心を傷つけないように対応する。
- 保健師は、本人の意思と家族の考えについて話し合う場を設け、家族間調整を行う。
- 保健師は、介護者が認知症についての理解が深められるよう支援する。
- 介護者の思いを傾聴し、家庭訪問による状況確認、介護方法、家族会などの情報提供を行う。
- 高齢者と家族が孤立しないよう、地域の見守り体制を構築し、ネットワークづくりを行う。
- 保健師は、住民理解を深めるため認知症サポーター養成を行う。
- 認知症サポーターはステップアップ講座を受けることで、さらに理解を深め、支援活動につなげることができる。
- 養成講座の講師役をキャラバン・メイトという(専門的な研修修了者や民生委員などが対象)
- 金銭管理が困難な場合は、日常生活自立支援事業や成年後見制度の利用を提案する。
- 民生委員は高齢者の見守りを行っていることが多く、必要に応じて情報交換・連携を図る。
- 地域包括支援センター等に認知症地域支援推進員(コーディネーターの役割)の配置が進められている。
高齢者虐待〜生命にかかわる健康状態の把握が優先される〜
- 身体的虐待:身体の外傷が生じ、または生じるおそれのある暴行を加えること
(令和元年 11,702人 67.1%) - 心理的虐待:著しい暴言または拒絶的な対応、心理的外傷を与える言動を行うこと
(6,874人 39.4%) - 介護等放棄(ネグレクト):著しい減食や長時間の放置、同居人による身体的虐待、心理的虐待または性的虐待の放置等、養護を著しく怠ること
(3,421人 19.6%) - 経済的虐待:高齢者の財産を不当に処分、その他不当に財産上の利益を得ること
(2,997人 17.2%) - 性的虐待:高齢者にわいせつな行為をすること、させること
(56人 0.3%)
介護負担が虐待の要因になる場合は、家族の負担状況を把握し、虐待を防止するために必要な支援を講じる。
被虐待高齢者(女性が75.2%、男性が24.8%)
要介護認定を受けている者は68.0%
要介護認定者の中で日常生活自立度Ⅱ以上の者は72.7%
虐待者は被虐待高齢者の息子が40.2%、次いで夫が21.3%、娘が17.8%
高齢者虐待防止法「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」 平成18(2006)年に施行
国および地方自治体は高齢者虐待防止や高齢者の保護、養護者に対する支援を行うため、関係機関と連携を強化し、必要な体制整備に努めなければならない。
介護施設、病院、保健所などの職員は、虐待の早期発見に努めなければならない。
養護者による虐待を発見した者は、高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合、速やかに市町村へ通報しなければならない。
市町村は通報や届出を受けた時には、速やかに安全確認、事実確認のための措置を講じ、対応を協議する。
生命・身体に重大な危険が生じているおそれがある場合は、老人短期入所施設等に短期入所させるなどの福祉の措置を講じる。
市町村は養護者の負担軽減のため、相談・指導・助言などを行う。
【hokenCから一言】
高齢者保健の現場では、国の通達などを読み進めながらリアルタイムで支援しなくてはならないという印象です。常に法改正の内容やガイドラインの方向性を把握しなくてはならないため、大変な領域だと感じています。
昨夜から比較的短時間でノートをまとめました。
今、日本が抱えている現状に圧倒される場面も多々ありました。寝たきりや認知症になることは何も悪いことではありませんよね。本来は・・・。しかし介護者の立場に立ってみると期限がわからない大仕事(=永遠に続きそうな苦悩)のように感じられることもあるかと思います。
どうすれば健康を維持できるのか? そのノウハウを人より多く知っているのが保健師だと思います。高齢者やご家族との意見の食い違いが家庭崩壊につながることがないよう、優しく丁寧に説明できる技術が欲しいです。
このスキルは勉強ばかりしていても身につくものではないので、地域で暮らす高齢者や施設入所しておられる人生の先輩方との交流が非常に大切なんだと感じました。hokenC の町内には高齢者の方が多く、役員をしてくださっています。
健康寿命の延伸!!これから私自身が歩む道は、そういった方々から教えていただけるのではと期待して生活をしています。

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